ハローワークが紹介状を発行する理由と紹介状のもらい方を説明します

ハローワークの求人に応募するときには「紹介状」が必要になります。

でも「紹介状って何?」とか「なぜ紹介状が必要なのか?」と疑問に思う方もいますよね。

ここでは紹介状についての説明や紹介状のもらい方や郵送のしかたなどを紹介していきます。

就職・転職活動でハローワークを利用する際の参考にしてください。

 

ハローワークの求人応募から採用までの流れ

ここからはハローワークの求人検索のしかたから応募までの順序を説明していきます。

流れとしては下のようになります。

「ハローワークに登録」
 ↓
「求人情報の検索」
 ↓
「職業相談や職業紹介」
 ↓
「求人に応募」
 ↓
「採用」

となります。

ハローワークへの登録のしかたは下の記事をごらんください。

在職中だけど初めてハローワークへ行ってみた

 

求人情報の検索のしかた

ハローワークの求人は自分のスマホやパソコンやタブレットで検索したり閲覧ができます。

求人はホームページのハローワークインターネットサービスから見ることができます。

ここの「仕事をお探しの方」「求人情報検索」から探してみましょう。

 

ハローワークの求人情報の特徴は、

・ハローワークに登録しなくても求人情報の閲覧ができる
・全国の求人を閲覧することができる
・求人は24時間いつでも見ることができる
・ハローワークの求人は毎日更新されている

という点です。

求人は24時間いつでも見ることができますし、最新の求人は30分ごとに更新されています。

スマホやパソコンで求人を見て、応募したい求人があったらハローワークに行ってみましょう。

今は自宅でも外出先でもどこでも求人を見ることができるので便利ですよね。

 

またハローワークの求人情報は全国で一元化されています。

自分の住んでいる都道府県や地域の求人だけでなく日本全国の求人も見ることができます。

そして正社員の求人だけでなく派遣社員や契約社員やパート・アルバイトの求人も探すことができますよ。

ハローワークにはあまり条件のよくない求人も多いですが、条件のよさそうな求人を見つける方法もあります。

じっくりと求人を探してみてください。

 

求人の応募のしかた(紹介状のもらい方)

ハローワークの求人を検索して、応募したい求人が見つけたときは、

求人に記載されている「求人番号」をメモしておくか、ハローワーク内のパソコンで求人票を用紙に印刷します。

または「求職者マイページ」のお気に入りに求人を保存しておきましょう。

そして窓口の職員に

応募者
求職者

この求人に応募したいのですけど。

と申し出ます。

あとはハローワークの職員と面談(職業相談)になります。

面談の時は

面接官
ハローワーク職員

この求人はこれまで5名ほど応募しています。

などの求人に関する情報を教えてもらえることもあります。

ほかにも応募書類の作成に関するアドバイスなどもしてくれますよ。

職員と面談して応募することが決まったら、職員がその場で求人の企業に電話をして申し込んでくれます。

 

求人の企業の採用担当者から「応募できますよ」という返事がもらえたら、面接日時などの日程調整もおこなってくれます。

また、求人票の内容だけではわからないことや質問しにくいことも、職員が代わって問い合わせてくれます。

そのあとに「紹介状」の発行になります。

 

「紹介状」は履歴書や職務経歴書と一緒に応募先企業へ提出します。

そのあとは書類選考や面接をおこなうようになります。

選考の仕方は企業によって違いますが、中途採用は履歴書や職務経歴書が必要になりますので用意しておきましょう。

履歴書や職務経歴書等の書き方や応募の仕方がよくわからないときは、窓口に相談すれば教えてもらえますよ。

 

紹介状を提出する期限

また紹介状には、紹介状を発行した「紹介日」が記載されています。

紹介状を発行してもらった後に応募書類(履歴書や職務経歴書)の作成で何日かたってしまうと、「紹介日」と「応募書類を郵送した日」がズレてしまいます。

多少の日にちのズレは仕方がないと思いますが…

 

紹介状をもらったら、はやめに応募書類を作成して郵送するようにしましょう。

「何日以内に郵送する」など応募期限はないですが、郵送が遅くなると、自分の応募書類が届く前に採用者が決まってしまうこともあります。

紹介状をもらったら、できれば3日以内、遅くても1週間以内には郵送するようにしたいですね。

 

書類選考があるときは、応募書類と一緒に紹介状を封筒にいれて応募先の企業に郵送します。

郵送するときは応募書類の郵送の仕方の記事をごらんください。

 

書類選考はなく「面接に来てください」というときもあります。

そのときは応募書類と一緒に紹介状を持参して企業の採用担当者に渡します。

持参するときは応募書類の持参の仕方の記事をごらんください。

持参するときには送付状は必要ありません。

 

採用が決まった後にやること

面接などの採用試験に合格して、企業から採用されたら、まずは労働条件をよく確認しましょう。

採用後は、企業の採用担当者が内定承諾書や雇用契約書などを渡して説明をしてくれるはずです。

その内容に納得できたら、内定承諾書や雇用契約書などにサインをするようにしましょう。

サイン後は初出勤日などを決めて入社となります。

 

また、ハローワークでは採用後の相談も受け付けています。

面接後や入社を決断する前や、入社後にはたらいてみて疑問に感じたことなどありましたら、ハローワークに相談してみてください。

中には「入社してみたら聞いていた話と違う!」という企業もあるようです。

 

例えば、

・面接に行ったら、求人票より低い賃金を提示された。
・求人票と違う仕事の内容だった。
・正社員と聞いて応募したのに、非正規雇用の形態だった。
・採用の直前に、求人票にはなかった勤務地を提示された。
・始業の30分前に出社するように言われた。
・「あり」となっていた雇用保険、社会保険に加入していない。
・労働条件の変更について、契約前に説明がなかった。

 

こんなときは「ハローワーク求人ホットライン」に電話しましょう。

ハローワークで事実を確認の上、会社に対して是正指導してくれます。

平日だけでなく土日祝日も連絡を受け付けています(年末年始は休みです)。

求人の内容と違うという場合には連絡してみてください。

不採用になってしまったときは、またハローワークへ行って求人を探して応募してみましょう。

 

紹介状をもらった後に応募を辞退したいとき

求人に応募するために紹介状を発行してもらったけど、気が変わって「応募をやめる」というときもあります。

その時の対応の仕方を説明します。

 

面接辞退の連絡は自分でおこなう

応募をやめるときは、求人の企業の採用担当者に自分で電話をして辞退することを伝えましょう。

ハローワークの職員は応募をするときに企業へ連絡はしてくれますが、辞退するときの連絡まではしてくれません。

特に面接日程の予約したときには企業の面接官も時間をあけて待っていますので、行かないときは辞退する連絡を入れましょう。

面接を辞退する場合は面接の辞退のしかたの記事を参考にしてください。

 

書類選考がある場合、企業宛に応募書類を送らなければ「応募者は求人に応募する意思がない」ということになります。

書類選考がある時も企業へ辞退の連絡をしたほうがいいですが、しなくても特に注意されることはないです。

 

基本的に紹介状を発行した後は、応募者とその企業との間で連絡をやりとりすることになります。

ハローワークに応募辞退することを電話で伝えてもいいですが、伝えなくても特に問題ありません。

 

応募しないときは紹介状はどうする?

応募を辞退したときは、発行してもらった紹介状はどうするか?

これに関してはハローワークから特に説明はありません。

 

心配なときは「応募は辞退しました」とハローワークへ電話連絡をして、その際に「紹介状をどうしたらいいですか?」と聞いてもいいですね。

応募しないときには、次にハローワークへ行くときに紹介状を持って行って「応募は辞退しました」と職員に説明して返却してもいいです。

または、もう必要はないので自分で破棄してもいいと思います。

 

ただハローワークには紹介状を発行した履歴が残っています。

またハローワークへ行って新しい求人に応募するときに職員から

面接官
ハロワ職員

以前に応募した求人はどうなりましたか?

と聞かれると思います。

そのときは

応募者
求職者

〇〇の理由で企業に面接キャンセルの連絡を入れました。

と伝えておきましょう。

キャンセルした理由は「応募条件が合わないと思った」とかでいいと思います。

 

紹介状をもらった後も応募を辞退することはできます。

辞退するときは、求人先の企業に辞退の連絡をしておけば、ハローワークから何も言われません。

 

しかし連絡なしに面接を無断欠席すると注意されることもあります(…が、特にペナルティはありません)。

また一度応募を申し込んでから辞退すると、その求人は再度応募ができなくなります。

辞退するときはよく考えてからにしましょう。

 

紹介状とは?

ハローワークの求人に応募するときには紹介状が必要になります。

ハローワークには、紹介状がないと応募できない求人があるのですね。

紹介状を発行してもらうには、最寄りのハローワークへ足を運ぶ必要があります。

 

初めてハローワークに行ったときには、求職者の個人情報を登録することになります。

その後にハローワーク受付票を作成して、ハローワークの求人に応募するときに紹介状の発行になります。

学生の方や在職中の方も紹介状を発行してもらえます。

 

また紹介状をもらうときには、紹介状が折れまがったり雨でぬれないようにしたいですね。

A4サイズの用紙が入るカバンや封筒やクリアファイルなど持って行くと便利ですよ。

 

紹介状がなぜ必要なのか?

インターネットの求人サイトや就職情報誌の求人に応募するときには紹介状は必要ありません。

でもハローワークの求人に応募するときには紹介状が必要になります。

何が違うのでしょうか?

 

これは助成金が関係しています。

ハローワークに求人を出して助成金の対象となっている人を採用すると、企業は国(厚生労働省)から助成金がもらえるのですね。

助成金の対象となるのは主に高齢者、若年者(35歳未満)、障害者などです。

ハローワークが紹介状を発行しているのは、その証明書として応募者に持たせて企業に渡しているのです。

ですので紹介状自体が応募者の採用の合否に関係してくることはありません。

 

紹介状なしで求人に応募できる?

よくある質問Q1にも説明がありますが、ハローワークの求人の中には紹介状なしで応募できる求人もあります。

ハローワークを通さずに、応募先企業に直接電話して応募することはできます。

ただ中には「ハローワークで紹介状をもらってきてください」という企業もあります。

その場合にはハローワークへ行って紹介状を発行してもらいましょう。

 

紹介状があると選考で有利になる?

ハローワークから紹介状を発行してもらえると、採用されやすくなるのかというと?

実際にはそんなことはありません。

ハローワークの紹介状を提出しても不採用になることはあります。

 

例えば、転職サイトとハローワークに同じ求人が掲載されていることがあります。

応募者はどちらから応募しても、選考で有利・不利になることはありません。

「転職サイトよりもハローワークで紹介状をもらって、ハローワークから応募した方が有利になる」ということはありません。

 

企業からすれば、転職サイトからの申し込みよりも、ハローワークから紹介された人の方が、ある程度素性もわかって、安心して面接できるという面もあるかもしれません。

ただ書類選考や面接の結果は結局、応募者次第で決まります。

ですので転職サイトやハローワークなど、どこから応募しても変わりはありません。

転職サイトとハローワークの両方に求人が掲載されている時は、紹介状が必要ない転職サイトの方が応募が簡単ですよ。

 

すぐ発行してもらえます

紹介状はハローワークに行って応募する求人を確認して職員から職業相談を受ければ、その日のうちに発行してもらえます。

ちなみになくしてしまった場合は、また再発行してもらえます。

また土曜日に開庁しているハローワークでも紹介状は発行してもらえます。

 

複数枚発行してもらえます

同時に複数の求人に申し込むときには、それにあわせて紹介状も複数枚発行してもらえます。

ハローワークによって発行枚数は違いますが、何枚も必要なときは職員に聞いてみましょう。

また紹介状をなくしてしまったり、汚れてしまったときは、また申し出れば再発行してもらえます。

 

全国どこでももらえます

ハローワーク受付票があれば、どこのハローワークでも紹介状を発行してもらえます。

ハローワークは全国の求人を閲覧することができますし、自分の住んでいる地域の他の都道府県の求人にも応募することができます。

 

例えば大阪のハローワークのパソコンで東京の求人を閲覧したり、応募するための紹介状を発行してもらうこともできます。

また福岡に住所がある人が東京のハローワークを利用して東京の求人を閲覧したり、紹介状を発行してもらうこともできますよ。

所轄のハローワークで行わなければならないのは、雇用保険の申請のときです。

求人検索や紹介状の発行は県外など全国どこのハローワークでもできます。

 

紹介状に書いてある内容

「ハローワークが発行する紹介状には何が書いてあるのか?」は、気になりますよね。

ここでは紹介状の内容を説明していきます。

紹介状はA4の用紙1枚で、表と裏に記載があります。

表と裏ともに、応募者が記入する欄はありません。

また応募者用の紹介状の控えももらえます。

 

紹介状の表側

下が紹介状の表側です。

出典:ハローワークインターネットサービス

表側は、

「応募先の企業名や採用担当者名」
「求人番号」
「職種」
「求人区分」
「雇用形態」
「求職者の氏名」
「紹介状を発行したハローワーク」
「ハローワークの担当者名」

などが掲載されています。

紹介状には応募者の学歴や職歴などの個人情報は掲載されていません。

 

紹介状の裏側

下が紹介状の裏側です。

裏側は「選考結果通知」になります。

企業の採用担当者が合否の結果を記入するようになっています。

企業の採用担当者は面接が終わった後に、裏面に「採用した」「採用しなかった」の結果を書きます。

そしてハローワークにFAXで結果を送信するか、電話で結果を伝えます。

 

合否の結果はハローワークにも伝わる

書類選考や面接の合否の結果は、求人先の企業から応募者のところへ連絡が行きます。

また、その結果はハローワークにも伝わっていると思います。

企業によっては、結果の伝え忘れなどもあるかもしれません。

失業保険を申請していなければ、応募者からハローワークへ合否の結果を伝える必要はありません。

残念ながら不採用だったときは、またハローワークに行って別の求人を探しましょう。

以上になりますが、ハローワークが発行する紹介状に関する説明になります。

「転職経験者のブログ」を書いている人

(やまよし おさむ)

東京のとある会社に勤務しています。
私自身もこれまで5度の転職経験がありますが、採用担当者の経験もあります。応募する側と採用する側の両方の経験がありますので、それを生かしてこのブログでは転職希望者に向けた情報を提供していきます。
更新中のⅹ(旧Twitter)は下からごらんください。

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