年齢不問の求人は実際に何歳まで応募できるのか?

転職活動で「応募資格:年齢不問」という求人を見かけることがあります。

「年齢不問」というのは「年齢による制限はありません」ということです。

 

「求人には年齢不問と書いてあるけど、本当に応募できて採用してもらえるのか?」と考えてしまいますよね。

ここでは「年齢不問の求人の見方」や「応募できるかどうかの確認の仕方」などを紹介していきます。

 

求人の年齢不問とはどういう意味?

以前は求人に「応募資格は18~35歳まで」というような年齢制限が普通に書いてありました。

 

しかし平成19年(2007年)10月に雇用対策法が改正されて、労働者の募集や採用する際の「年齢制限の禁止」が義務化されました。募集・採用における年齢制限禁止について

これによって求人を掲載する企業は「応募資格は18~35歳まで」というような年齢制限を書くことができなくなりました。

 

年齢制限があると、求職者は「自分が応募できるかどうかわかりやすい」という面もありました。

しかし年齢制限があると「応募できない年齢の方の活躍の場がなくなる」ということで年齢制限が撤廃されることになったのですね。

 

一部の例外もありますが、転職サイトやハローワークや就職情報誌などの求人には、基本的に年齢制限は記載できません。

正社員の求人だけでなく、派遣社員や契約社員やパート・アルバイトなどの、どの雇用形態でも年齢制限はできなくなったのです。

 

応募ができる年齢を知るためには?

法律の上ではいろんな年齢の方が求人に応募できるようにはなりましたが、それでも企業側も採用者を選ぶ権利はあります。

年齢制限を禁止したといってもそれは表面上のことで、実際には企業側が求める年齢は存在します。

「企業が求める年齢」はどこで知ったらいいのか?

 

それは求人の募集要項をよく読んでみましょう。

求人に年齢制限を書くことはできなくなりましたが、「この年齢層の方を募集していますよ」という文章を見つけることができます。

 

例えば、

・男女共に20代・30代が活躍中!
・40代・50代が活躍しています!
・若いスタッフがたくさん働いています
・高齢者優遇

ということが求人に書いてあります。

 

「男女共に20代・30代が活躍中!」

これは「主に20~30代の男性女性の方の募集をしています」という意味です。

40代以上の応募者を採用しないわけではないのですが、ハードワークで体力が必要な仕事のため若い人を必要としている職場かもしれません。

 

あるいは「社長や上司が30~40代のため、年下の部下が欲しい」などの要望があるとも読み取れます。

ただ40代以上の応募者でも職歴やスキルや人柄などが評価されて採用されることもあると思います。

 

「40代・50代が活躍しています!」

これはどちらかというと「40~50代も活躍していますので、その年代の方も積極的に応募してください」という意味です。

もちろん年齢不問なので、20~30代の方も応募はできますし採用されることもあります。

 

ほかにも「若いスタッフがたくさん働いています」とか「高齢者優遇」と書いて、それに当てはまる年代の方を募集している場合もあります。

求人にこうした記載がなくても仕事内容や募集要項をみれば、だいたいどの年代の方を求めているのか予想はつく場合もあります。

 

また「応募資格は35歳まで」というような年齢制限を提示している求人も見かけます。

これは「若年層のキャリア形成」のために例外として年齢制限をもうけているのですね。

「フリーターやニートなどの職務経験があまりない若年層を企業内で長期的に雇用して人材育成を図るための募集や採用なら年齢制限してもOK」

と国が認めているのです。

 

求人の年齢不問の実際のところは?

例外として年齢制限が認められる場合は、ほかにもいろいろあります。

しかしそのルールも細かくて面倒なので「求人で年齢制限はしないで、とりあえず年齢不問にしておいて、条件に合わない人は書類選考で落とす」という企業も多いです。

 

結局、企業側も応募者を選ぶ権利がありますので、「年齢不問です」と言いながらも、実際は年齢を理由に応募者を不採用にしている企業もあると思います。

 

そうした企業はどうやって見分けたらいいのか?

確かめるには実際に求人に応募してみるか、企業に問い合わせてみるといいですね。

 

転職サイトから応募する場合には、入力も比較的簡単なので、とりあえず必要事項を記入して応募してみましょう。

年齢などが気になる場合は、ネットから企業に直接質問できますので「自分の年齢で応募できるのかどうか?」を聞いてみてから応募してもいいですね。

 

ハローワークの求人の場合は、ハローワークの職員が応募先の企業に問い合わせてくれて応募可能かどうかを聞いてくれます。

それで判断してみましょう。

 

また就職情報誌などの場合は手書きで履歴書を書くこともあります。

「時間をかけて丁寧に履歴書を書いたのに書類選考で落とされた」なんてこともあると思います。

 

こんなときは手書きの履歴書を作成する前に、応募先の企業に電話やメールで「自分の年齢で応募できるのかどうか?」を聞いてみてもいいですね。

それで採用される可能性があるときに履歴書を作成してみましょう。

その方が履歴書を作成する手間や時間をはぶけますよね。

 

「男性活躍中」「女性が働きやすい」の意味は?

また年齢と同じように「性別」に関しても、男女どちらかを限定するような書き方は禁止されています。男女均等な採用選考ルール

男女雇用機会均等法により、今は募集や採用において性別による露骨な差別はできないのですね。

 

しかし現実には「男性に来てほしい」「女性に来てほしい」という職種もあります。

そんなときには、

・女性が活躍しています
・女性が働きやすい
・男性活躍中

といった言葉で記載している求人もあります。

 

例えば「女性が活躍できる職場です」と求人に書いてあったときは、「採用者は女性のみで男性は採用しませんよ」という意味もあるかもしれません。

ただ男性の応募は無理なのかどうかは、求人を出している会社に聞いてみないとわかりません。

 

もしかしたら「当社は女性の従業員が多いですよ」ということを言いたいだけで、男性でも問題なく採用される場合もあります。

反対に男性の従業員が多い職場で「これから女性の従業員を増やしていきたい」という場合にも当てはまります。

 

本当はハッキリ書いてあったほうが、わかりやすい場合もありますが、迷うときは求人の企業に直接聞いてみましょう。

以上になりますが、求人を見る際の参考にしてください。

「転職経験者のブログ」を書いている人

(やまよし おさむ)

東京のとある企業で人事担当の仕事をしております。
応募者の面接担当を受け持つこともありますが、私自身もこれまで4度の転職経験があります。
応募する側と採用する側の両方の経験がありますので、それを生かしてこのブログでは転職希望者に向けた情報を提供していきます。
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