転職活動で求人を見るときに「年間休日数(1年間の休日数)がどのくらいあるのか?」は気になりますよね。
求人を見ると「年間休日120日」とか「年間休日110日」など書かれているものを見かけますが。
その休日の内訳はどうなっているのかを説明します。
志望先の企業を選ぶ際の参考にしてください。
2023年の年間休日の内訳を調べてみた
2023年の年間休日数を調べてみましょう。
会社が休みになる休日は基本的に、
日曜日
祝日(ゴールデンウィークなど)
年末年始休暇(お正月休み)
夏季休暇(お盆休み)
です。
有給休暇は年間休日には含まれません。
2023年の年間休日は下のようになります。
・日曜日 53日
・祝日 16日
・年末年始休暇 1月3日(火)12月29日(金)の計2日
・夏季休暇 8月14日(月)15日(火)16日(水)の計3日
となります(年末年始・夏季休暇は会社によって違いはあります)。
ちなみに2023年に土曜日と重複する祝日は、2月11日(土)4月29日(土)9月23日(土)の3日あります。
土曜日は全部で52日ありますが、そのうち祝日と重複する3日分を差し引いて土曜日は49日としました。
去年の2022年の土曜日と重複する祝日は、1月1日(土)の元日のみだったので、今年はちょっと休みが減る年ですね。
2023年の年間休日数
2023年の年間休日数を計算してみます。
これらすべてが休日だとすると、
土曜日(49日)+日曜日(53日)+祝日(16日)+年末年始休暇(2日)+夏季休暇(3日)
合計は49+53+16+2+3=123
2023年の年間休日は123日になります。
できればこれだけ休日があるのが理想ですよね。
年間休日120日以上の場合
上で紹介した123日以外の、年間休日120日ぐらいになる内訳は、
「夏季休暇」は出勤
この場合の年間休日は120日になります。
土曜日(49日)+日曜日(53日)+祝日(16日)+年末年始休暇(2日)
49+53+16+2=120日
年間休日は夏季休暇なしの、ほぼカレンダー通りという企業もありますよね。
夏季休暇なしでも120日以上になります。
年間休日118日の場合
「土曜日」は2ヶ月に1度の出勤(年間計6日)がある
この場合の年間休日は117日になります。
土曜日(49-6=43)+日曜日(53日)+祝日(16日)+年末年始休暇(2日)+夏季休暇(3日)
43+53+16+2+3=117日
年に数日だけ土曜日出勤がある(週休2日制)という会社も多いのではないでしょうか。
「年末年始休暇」「夏季休暇」は出勤
この場合の年間休日は118日になります。
土曜日(49日)+日曜日(53日)+祝日(16日)
49+53+16=118日
土曜日と日曜日と祝日は休みで、年末年始は元日のみ休み。
年末年始休暇と夏季休暇はなしでも年間休日は120日近くになります。
このようなパターンもあります。
優良企業と呼ばれるところは、だいたい年間休日数は120日以上あると思います。
今は働き方改革や人手不足によって年間休日数も見直されてきています。
また転職サイトで「年間休日130日以上」で検索するとヒットする企業数も多くなっています。
ただ「年間休日が130日以上」という企業の中には、「有給休暇」も年間休日に含めている企業もあるようです。
本来は有給休暇は年間休日には含みません。
年間休日の内訳はよく確かめておきたいですね。
年間休日108日の場合
年間休日110日前後の内訳は、
「夏季休暇」は出勤
「土曜日」は月1回の出勤がある
この場合の年間休日は108日になります。
土曜日は月1回の出勤があるとすると、1年で12回の出勤となります。
土曜日(49-12=37日)+日曜日(53日)+祝日(16日)+年末年始休暇(2日)
37+53+16+2=108日
月1回の土曜日出勤がある週休2日制で、夏季休暇だけなしだとこのようになります。
年間休日105日の場合
「祝日」「夏季休暇」は出勤
この場合の年間休日は105日になります。
土曜日(49日)+日曜日(53日)+元日振替日(1日)+年末年始休暇(2日)
49+53+1+2=105日
完全週休2日制で年末年始と元日は休み、祝日休みなしと夏季休暇なしだと年間休日が105日になります。
年間休日103日の場合
また年間休日103日の求人も見かけます。
この内訳は、
「祝日」「年末年始休暇」「夏季休暇」は出勤
この場合の年間休日は103日になります。
土曜日(49日)+日曜日(53日)+元日振替日(1日)
49+53+1=103日
となります。
土日休みの完全週休2日制ですが、祝日休みなしと年末年始休暇なしと夏季休暇なしだと年間休日も少なくなります。
年間休日96日の場合
年間休日96日の内訳は、
「夏季休暇」は出勤
「土曜日」は隔週で休み
この場合の年間休日は96日になります。
土曜日(49÷2=25日)+日曜日(53日)+祝日(16日)+年末年始休暇(2日)
25+53+16+2=96日
となります。
隔週というのは「出勤→休日→出勤→休日→出勤」というように、出勤と休日が交互になる場合です。
ただし、土曜日は隔週休みと言っても、「月に2日の土曜休みが固定」となると、土曜日休みは12×2=24となります。
この場合は、月をまたいで土曜出勤が連続する週もあり、年間の土曜日休みは24日になります。
この時の年間休日は、
24+53+16+2=95日
となりますので、隔週という場合は内訳も聞いておきたいですね。
年間休日86日の場合
年間休日86日の内訳は、
「土曜日」は月1日のみ休み
この場合の年間休日は86日になります。
土曜日(12日)+日曜日(53日)+祝日(16日)+年末年始休暇(2日)+夏季休暇(3日)
12+53+16+2+3=86
月に1日の土曜休みがある週休2日の場合は、年間休日86日になります。
「祝日」は出勤
「土曜日」は隔週で休み
この場合の年間休日は84日になります。
土曜日(49÷2=25日)+日曜日(53日)+元日振替日(1日)+年末年始休暇(2日)+夏季休暇(3日)
25+53+1+2+3=84
土曜日は隔週休みで祝日休みなしだと、このぐらいの年間休日になります。
ここまで紹介してきましたが、会社によって休日スケジュールも変わってきますので、おおよその目安にしてください。
企業規模別の年間休日総数
厚生労働省は令和3年(2021年)の年間休日総数のデータ(PDFファイル)を公開しています。
これを見ると、企業規模ごとの年間休日数がわかります。
下の表は企業規模別(労働者数)の年間休日数です。
企業規模 | 労働者1人の年間休日総数 |
令和3年度調査計 | 116.1 |
1,000人以上 | 119.7 |
300~999人 | 117.4 |
100~299人 | 114.3 |
30~99人 | 110.4 |
令和2年度調査計 | 116.0 |
上の表からもわかるように、「企業規模が大きいほど年間休日数が増える」という傾向にあります。
労働者が多い大手の企業は年間休日数が多く、企業の規模が小さくなると年間休日数は少なくなっていきます。
今後は人手不足や働き方改革によって職場の意識や環境も変わっていき、どの業種でも年間休日が増えていくと思います。
仕事探しで求人を見る時は、「年間休日がどのくらいあってどの時期に休みが取れるのか?」「休日出勤があるのか?」などもしっかり確認しておきたいですね。
各国の年間休日数と有給休暇の日数
ほかの国の年間休日数と有給休暇の日数も見てみましょう。
上の表の説明をしますと、
週休日 1)は土日休みで、これはどの国も104日です。
週休日以外の休日 2)は祝日のことで日本は2020年が16日と、ほかの国に比べて祝日数が多いことがわかります。
年次有給休暇 3)は有給休暇の平均付与日数です。
会社から与えられた有給休暇の平均日数は、日本は2020年に17.9日とほかの国に比べて少ないです。
2020年の日本の有給休暇の平均取得日数は10.1日。取得率は56.6%です。
上の表には書いてないですが、各国の2020年の有給休暇の取得率はイギリス65%、ドイツ83%、フランス83%、イタリア58%と、けっこう高いですね。
なお、アメリカは年次有給休暇が連邦法上規定されていません。
アメリカの民間部門の平均付与日数は2010~2021年まで各年8日間。取得率は50%です。
日本は有給休暇の付与日数(17.9日)や取得率(56.6%)が低いため、実際に取得した有給休暇(10.1日)はほかの国よりも少ないです。
土日休みと祝日と有給休暇を合わせた年間休日数になると、ほかの国とあまり変わりはないのですね。
ただ実際は大きく違う点もありますので、参考程度に見ておいてください。
以上が「年間休日」の説明となります。
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