「就職・転職活動をして会社に入ってみたら、ほとんど仕事らしい仕事がなく、毎日出勤してもヒマで困っている」
という状況になったら…
あなたならどうしますか?
一般的に
「会社に行けば、仕事が山ほどあって社員はみんな忙しい」
「仕事中の社内はガヤガヤと騒々しい」
というイメージもありますし、実際にそういう会社が多いと思います。
しかしそれとは反対に、
「何もやることがなくて社員がみんなヒマ」
「社内は人はいるのにシーンと静まり返っている」
という会社もあるのです。
2016年の時点で、日本には約385万社ほど会社の数があります。
それだけの数があれば、みんな同じではなく、中には変わった会社もあります。
ここではそんな暇な会社の一日のスケジュールと、暇な企業にいる時の時間のつぶし方や対処法を紹介します。
仕事がなく暇すぎるのも苦痛
朝、会社に出社したけど、仕事らしい仕事がありません。
そのため自分の席に座った時に「今日の暇な時間をどうやってつぶそうか?」ということで悩んでいる人もいます。
会社に出勤しても仕事がないため「社内ニート」とも呼ばれます。
それとは反対に「仕事の量が多い」「ノルマがきつい」「サービス残業の時間が多い」「休日出勤が多い」「有給休暇を取らせてもらえない」
などのブラック企業が世間では有名ですが、「出社してもヒマすぎる」という問題もあるのですね。
こちらもある意味、ブラック企業かもしれません。
暇な職場の一日のスケジュール
私の知り合いにも、「ヒマな会社」に就職した人がいました。
正社員として会社に就職して、主に事務のデスクワークの仕事をしていました。
その人から聞いた「一日のスケジュール」を下に書いてみました。
8:30~10:00 簡単な業務(1時間ぐらいで終わる)
10:00~12:00 何もやることがない
12:00~13:00 お昼休み
13:00~16:00 何もやることない上に眠い
16:00~16:30 簡単な事務の仕事(10分ぐらいで終わる)
16:30~17:00 帰宅の準備
17:00 退社
と、こんな感じだそうです。
この一日のスケジュールを聞いて「ちょっとうらやましいかも…」と感想をいったら、「じゃあ代わりにやってみろよ!」と軽くキレられました。
「仕事がなくて暇な方が楽」というイメージがありましたが、本人は「気が狂いそう」とかなり悩んでいたようです。
朝の1時間ぐらいで仕事が終了する
社内での一日をくわしく聞いてみたところ、
朝の出勤時は、ゆううつな気持ちで会社に向かいます。
出勤はしますが、「今日は何をしよう…」と考えると足取りは重い。
会社に到着して上司や同僚に「おはようございます」とあいさつをします。
その後、今日の業務内容や雑談などほかの人と話をすることはほとんどなく社内にも活気はない。
出勤したら自分の席に座って、とりあえず自分専用のノートパソコンを開きます。
主にデスクワークの仕事ですが、ゆっくり仕事をしても、だいたい1時間ぐらいでやることが終わってしまいます。
その仕事も誰にでもできるような仕事で、「この会社にいる意味があるのかな?」とか真剣に考えてしまう。
そして午前10時ぐらいから本格的にヒマになります。
その他にやることはない
机の上に自分専用のノートパソコンがあってネットにつながっていますが、ネットで暇つぶしすることができません。
ネットの履歴などを上司に見られてしまい、あとで文句を言われる可能性もあるので、うかつに変なサイトやSNSなどは見ることができないのです。
だいたいヤフーニュースや天気予報を見るぐらい。
そのためヤフーで興味のあるニュースを見つけると異様に食いついてしまいます。
ほかにやることと言えば、自分の後ろを人が通るときもあるので、とりあえず会社の資料をエクセルで開いておく(が、作業はしない)。
または会社の紙の資料やファイルを手に持って見ている(が、実際は見ていない)。
あとはパソコンに付属しているゲームを音を消してやる(相当腕が上がった)。
やることは大体、「ヤフーを見る」「エクセルを開く」「資料を見る」「ゲーム」の4つだそうです。
暇なときは座っているだけ
パソコンでワードやエクセルを開くことはできるので、仕事のマニュアルを作ってみたり操作の仕方を勉強してみたが、それもすぐに飽きてしまう。
自分のスマホでSNSや動画を見たりゲームができれば時間もつぶすことはできますが、それもできない。
また、本を読んだり資格の勉強をすることも雰囲気的にできなかったそうです。
そのために廊下やトイレにいる時間もムダに長く、「やることのない時間」の過ごし方が本当に辛いといっていました。
自宅にいるような気分でボケーっとしたり、机の上で仮眠をとることもできません。
雰囲気的には、机に座りパソコンに向かうなどして「仕事をしている振り」をしないといけないそうです。
職場で何もすることがなく座っているだけで、その上「仕事をしている振り」をするのは想像以上にしんどいのでしょう。
午後は眠気とヒマとのたたかい
昼休みは気分転換のため、かならず外へ出てお昼ごはんを食べる。
そしてコンビニなどで時間ギリギリまでウロウロする。
午後1時からまた机に向かうが、特にやることはない。
午後は食後の眠気との戦いもあり、どんなに「寝てはいけない!」と思っても眠くなってしまう。
いけないと思いながら、机の上でうっかりウトウト居眠りしてしまうと、ツンツンと突かれて起こされる。
そのため眠気覚ましにコーヒーをけっこう飲むようになった。
やることと言えば「今度の土日の休みは何をしようか?」とか「今日の夕飯は何を食べるか?」といった、仕事が終わってからのことを頭の中で考えるぐらい。
1日に何度も時計を見るけど、時間がたつのが遅くてイライラしてよけいにストレスがたまる。
職場の上司や同僚のようす
上司に「ほかに何か仕事はありませんか?」と聞いても、
今は特に何もないなぁ…何かあったらお願いするから
と言われて、ほとんど相手にされない。
その上司もほぼ一日机に座ってパソコンに向かっていたり、席を立ってどこかへ行ってしまう。
そして何をしているのかよくわからない。
机のまわりの整理整頓や室内の掃除や、パソコンでの資料作成や紙の書類のファイル整理などをしても、すぐにやることがなくなってしまう。
それでもほかに仕事を探して何かしないといけない気がするので落ち着かない。
ほかの同僚たちもキーボードをカタカタ打って仕事をしているけど、何をしているのかわからない。
「仕事手伝おうか」と聞いても強めに拒否される。
ネットでの暇つぶしはほとんどできないので1日中ほとんどやる事がない。
パソコンの前でぼーっと過ごすしかない。
そのためなのか同僚の喫煙率がけっこう高い(仕事中の喫煙タイムはOKらしい)。
そして帰宅後
この会社の良いところは残業がなく、毎日定時になれば必ず帰ることができること。
帰宅後は疲れていないはずなのに、家に帰ったら何もやる気が出なくてぐったりしてしまう。
スマホやテレビを見ながら寝てしまうというような生活していたそうです。
休日も気分爽快という感じではなかったそうで、やはり精神的につらいのでしょうね。
完全週休2日制で祝日や夏季・冬季の休暇がありということで年間休日も多く、休日出勤などは一切なし。
年収は400万円近くあったそうです。
本人が言うには職場の人間関係も悪くないし、給料もそこそこいいし、定時で帰れるのでやめる決心がつかなかったそうです。
社内ニートでいることのメリット
ここではヒマな会社にいることのメリットも紹介していきます。
会社から必要とされている
日本人は他人の目を気にする方が多いので、「会社で何もしていない事は悪いこと」のように感じてしまうのだと思います。
「あの人、仕事をしないでサボっている」と他人から思われるのがイヤだったり、「会社では仕事をするもの」いう思いが強すぎるのかもしれません。
そのために自分を追い込んでしまい、よけいにストレスを抱え込んだり精神的におかしくなってしまうのです。
でも仕事がないときは、そんなに思い詰めず、気楽に考えてもいいのです。
中には残業ばかりで仕事がいそがしい会社より、定時で上がれるヒマな会社のほうが
仕事がきつくなくてうれしいし、居心地がいい
ヒマなのに毎月の給料がもらえるなんて、夢のような職場です
と感じる方もいますよね。
開き直ってしまえば気持ちも楽になると思います。
それに家にいても誰もお金はくれません。
ヒマでも会社に雇われてるということは、会社から必要とされているということです。
仕事はなくても「会社にいることが仕事」と思えば、それほどつらくはないでしょう。
勤務中はヒマで退屈だけど、それで給料もらっているのだから「座って待機するのが仕事」と思っていればいいのです。
そして職場では上司の指示に従っておけばいいのです。
その指示に従っておけば、他人からとやかく言われても言い訳できます。
帰宅後の時間は有意義に使える
また定時で帰宅できれば、子供の送り迎えなどもできて家族と過ごせる時間も増えます。
ほかにも、自分のやりたい事にも時間を使うことができます。
「副業OK」の会社なら、勤務中のヒマな時間を利用して副業のアイデアを考えたり、勤務時間外で副業の仕事もできます。
副業がうまくいくようになり、そちらの収入で生活ができるようになれば、会社の給料に頼らずに自立することもできますよね。
そうなればいつでも会社は退職できます。
そのほかにも興味のある資格の勉強をしたり、自分の趣味など好きなことに時間を使えるので、考え方によってはヒマな職場でも有意義に過ごせます。
「職場に仕事がない」という方へのアドバイス
「仕事はないけど時間がある」ときにできることはあります。
それは、
・転職活動をする
という方法です。
資格の勉強をする
勤務時間中に何もすることがないときは、参考書を開いて勉強をできる職場もあると思います。
勤務時間中に勉強などは基本はできないと思いますが、そういうことができる環境なら短時間でも勉強してみてはどうでしょうか。
「こんなヒマな会社に、5年も10年もいたくない」とか、「時間がある今のうちに資格を取っておきたい」
などの理由が勉強のモチベーションになると思います。
人気のあるTOEICや簿記やMOSの資格を取得するとか、プログラミングの勉強をしてみるとかでもいいですね。
または今後伸びそうな分野や興味のある業界の本を読んで知識を深めていくのもいいと思います。
在職中に転職活動を始めてみる
在職中に転職活動を始めるのもおすすめです。
転職活動をしようと思ったら求人サイトを見て興味のある仕事を探してみましょう。
特にスキルや職歴なくても転職先は見つかります。
それに仕事があまりない職場では、書類選考や面接でアピールできるほどの職歴にはなりません。
職歴も資格もないのなら、資格取得などのまわりくどいことはしないで、すぐに転職活動を始めてみましょう。
世の中には残業や休日出勤が多くて、在職中に転職活動をしたくてもできない方がけっこういます。
その点、平日も定時で帰宅できたり土日に休める場合は、働きながらの転職活動もかなり楽にできます。
これは大きなメリットですので、うまく利用しましょう。
在職中の転職活動のやり方は、転職活動の流れと手順を解説で説明していますのでごらんください。
じっくりと転職先を探すことができる
在職中の転職活動は誰でもやっていますし、在籍している会社に「転職活動をしています」など伝える必要もありません。
みんな内緒でやっていますし、求人を出している会社もそれをわかっています。
在職中であることを伝えれば、企業の採用担当者は平日の退社後や土曜日などに面接する時間をつくってくれるところもあります。
また、会社で働いていれば収入がゼロになることはありませんので、あわてず余裕を持って転職活動をすることができます。
毎月の給料があり、生活も困らないし、あせって転職先を決める必要はないですよね。
不採用になったとしても、気を取り直してまた次の求人を探せばいいのです。
転職先がすぐに見つかった時はそのまま転職してもいいのですが、半年や1年または2年ぐらい求人をよく見続けて転職先をじっくりと探してみてもいいですね。
そして年収や待遇の良い転職先を見つけてみてください。
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