転職活動は「会社で働きながら転職活動をする」という方が多いと思います。
在職中の転職活動は毎月の給料が入ってくるため、生活費に困るなどのリスクもないのでおすすめです。
しかし中には「在職中の転職活動ができない」という方もいます。
毎日、夜遅くまで仕事をしているために転職活動をする時間がなかったり。
仕事のいそがしさだけでなく職場の人間関係で疲れてしまって「できるだけはやく会社を辞めたい」という方もいるでしょう。
在職中の転職活動ができないときには、会社を退職してからおこなうのもひとつの方法です。
ここでは退職後の転職活動のやり方と、退職してからの転職活動のメリットやデメリットを紹介していきます。
退職後の転職活動にやること
ここからは退職後の転職活動にやることを説明していきます。
転職活動をおこなう方は参考にしてください。
在職中にできるだけ転職活動をやる
退職してしまうと、自由に使える時間が一気に増えて生活も一変します。
その上にまた転職活動をやらないといけません。
そうなると、変化に対応できなくて、どうしていいか戸惑ってしまうことも多いです。
そのため、できる限りでいいので、在職中から転職活動を始めましょう。
転職活動のやり方を自分で調べておさらいしてみたり。
転職サイトや転職エージェントやハローワークへ登録をしたり。
求人を見るぐらいのことは仕事をしながらでもできます。
もう退職日が決まっているのなら、それに合わせて求人に応募して面接の予定を入れてもいいのです。
在職中から転職活動のやり方をしらべて行動をしていれば、退職後もスムーズに転職活動に取り組むことができます。
退職するときは自分の上司に退職する旨を伝えて退職届を書いて提出します。
その際には、退職日や有給休暇の消化についても上司と話し合って決めておきましょう。
そして自分の仕事の引き継ぎをして、退職日までに残りの有給休暇の消化をおこないます。
有給休暇が取れたときから、転職活動を本格的に始めましょう。
すぐに行動できるように準備しておきたいですね。
雇用保険の申請をする
雇用保険は再就職先が見つかるまでの生活費を国が支給してくれる制度です。
雇用保険の基本手当が毎月支給されれば、生活する上でもかなり助かりますよね。
ですので会社をやめる前に雇用保険の受給資格は確認しておきましょう。
退職後は在籍していた会社から「雇用保険被保険者離職票」が郵送されてきます。
2週間たっても離職票が届かないときは、会社に連絡して郵送してくれるように申し込みましょう。
そして離職票を受け取ったらすぐに最寄りのハローワークへ提出します。
離職票をはやく提出した方が基本手当もはやく支給されます。
雇用保険の申請の仕方は、ハローワークの「雇用保険手続きのご案内」をご覧ください。
手続きのときにはこれらの持ち物が必要になります。
・マイナンバーカードなどの個人番号が確認できるもの
・写真(最近の写真、正面上半身、縦3.0cm×横2.5cm)2枚
・本人名義の預金通帳かキャッシュカード
手続きの仕方や必要なものは、上のハローワークのサイトでよく確認してください。
自己都合退職の場合
自分の意思で会社を退職をした場合は「自己都合退職」となります。
自己都合退職をしたときには「2カ月の給付制限期間」があります。
雇用保険の基本手当は退職後すぐにはもらえません。
しかも7日間の待期期間や振込までの期間も入れると、1カ月ぐらい余計にかかります。
実際に雇用保険の基本手当がもらえるのは離職票を提出してから約3カ月ほどかかります。
その待っている間に短期のバイトなどはできますが、これまでためたお金を切り崩して生活するようになります。
ですので最低でも3カ月分の生活費は事前に用意しておきたいですね。
また雇用保険の給付期間や毎月もらえる支給額も人によって違います。
「雇用保険の給付額の計算」で調べてみてください。
退職後の転職活動のメリット
退職後の転職活動のメリットは、
・雇用保険(基本手当)や再就職手当などの支援金がもらえる
・退職した後は心機一転で転職活動に集中できる
という点です。
会社を退職してしまえば、もう出社する必要はありません。
1日の時間を転職活動に使うことができます。
そのため面接や説明会などの予定を自分がこなせる限り入れることができます。
在職中の転職活動と違い、複数の求人に同時に応募する時間の余裕ができます。
これではやく転職先を見つけてしまうこともできます。
応募した後に書類選考で落ちる可能性もあるので、どんどん応募していきましょう。
そして書類選考が通過した後の面接はかぶらないようにスケジュール管理もやっておきたいですね。
面接日時がかぶるときは面接日時の変更を申し出たり、志望度の低い企業は面接の辞退をしてもかまいません。
面接の予定をたくさん入れると、応募書類の作成や応募する企業を研究する時間がなくなってしまいますので気をつけましょう。
また在職中に雇用保険を支払っていれば、退職した後は基本手当を受け取ることもできます。
それでも早期に転職先を見つけることができれば「再就職手当」なども期待できます。
こうした点が退職後の転職活動のメリットになります。
退職後の転職活動のデメリット
会社を退職した後の転職活動には短所(デメリット)があります。
退職後の転職活動は、どちらかといえばデメリットの方を気をつけた方がいいです。
いくつかありますので紹介していきます。
・収入がなくなるため生活が苦しくなる
・不採用の通知をもらうとショックが大きい
・志望度の低い企業で妥協してしまうこともある
という点があげられます。
これらの点をそれぞれ説明していきます。
退職後はやる気が出ないこともある
会社を退職すると、これまでの仕事をする生活から解放されて1日の時間を自由に使うことができるようになります。
もう朝はやく起きて会社に出勤する必要はないので、好きなだけ寝ることもできます。
そのほかにも友達と遊びに行ったり、自分の好きなことをして夜遅くまで起きていることができます。
一人暮らしをしていればそんな生活に文句を言ってくる人もいません。
毎日好きなように過ごして、不規則でだらしない生活になってしまう人もいるでしょう。
そのうち自由になんでもできる生活がやめられなくなってきます。
仕事をやめた後の解放感で気が抜けてしまい、就職活動に身が入らなくなる方もいます。
仕事をしていたときは規則正しく生活していましたが、仕事をやめてしまうと生活が大きく変わります。
その生活の変化に気持ちがついていけなくなります。
そうなると転職活動をやる気がなくなってしまい、
やらないといけないと思っているけど、やる気が全然出ない。
という状態になってしまいます。そして、
生活費がなくなってくるけど、いざという時は親に頼ればいいか…
とか、
雇用保険があるからまだ生活できるだろう。
など、
最初から逃げ道を考えて自分を甘やかすようになってくると危ないです。
そういう状態続いて何もやらなくなってしまう方もいます。
ある程度自由な時間を楽しんだら早く転職活動を始めるようにしましょう。
どこかで自分の気を引き締めることをお忘れなく。
退職してから1週間以内には転職活動を始めましょう。
すぐに始めたほうが気持ちもついてきますし、転職活動も短い期間で終わる可能性も出てきます。
収入がなくなるため生活が苦しくなる
会社を辞めてしまうと、当然ですが毎月の給料やボーナスも入ってこなくなります。
そうなると生活費は、これまでにためていたお金を切り崩して使うことになります。
ためていたお金は今後、増えることはなく減っていくだけになりますので、節約することも考えないといけません。
また転職活動をするときには交通費などのお金もかかります。
さらに何カ月たっても転職先が決まらなければ、ためていたお金はどんどん減っていき生活は苦しくなります。
ためていたお金もどこかでなくなり、借金生活に突入することもあるでしょう。
クレジットカードからお金を借りたり、親や知人から借金をしたり、アルバイトをしないと生活が維持できなくなる可能性もあります。
退職後の転職活動は、そうしたお金の面のリスクがあるのですね。
不採用の通知をもらうとショックが大きい
応募した企業から不採用の通知をもらうと、「ダメだったか…」と気持ちは落ち込みます。
在職中の転職活動でも不採用になれば気持ちは落ち込みますが、それでもまだチャンスはあります。
仕事をしていて収入があって生活に困ることはないのですから。
気持ちを落ち着かせてからまた始めればいいのです。
しかし退職後の転職活動はそうはいきません。
ためていたお金や雇用保険の支給が終わる前に、何とか転職先を決めないと生活ができなくなります。
そんな危機感もあるため、退職後の転職活動の不採用の通知は、心に重くのしかかることもあるでしょう。
「もしかしたらこのまま転職先が決まらないのでは?」と悩むこともあると思います。
退職後の転職活動は、このように心理的に余裕が持てなくなる可能性もあるのです。
志望度の低い企業で妥協してしまうこともある
退職後はためておいたお金を使って減っていくだけになります。
そして転職活動を続けられる期間もかぎられてきます。
何でもいいから「結果」を求める気持ちも出てきます。
あまり待遇の良くない企業でも、「ウチに来ませんか?」と内定の返事をもらえたら、うれしくなって気持ちもゆらいでしまいます。
そうなると、
この先、待遇の良い企業から内定をもらえる保証はないし、金銭面でも余裕がなくなってきたので、内定をもらえたこの企業に入社しようか…
と気持ちがぐらついてしまうこともあります。
しかしよく考えてみたら、その内定をもらえた企業は、年収や待遇は前の職場とあまり変わらないか、それよりも悪いのです。
でも「収入なしで転職活動している」という不安定な状態から逃れたいために転職先を決めてしまうことも多いのです。
そして、その企業に入社してみたら職場環境がよくありません。
待遇や条件も良くないために入社後から不満な点もいくつか目について嫌気がさしてきます。
結局、短期間でその企業も退職してしまい、また転職活動を始めることもあるかもしれません。
そうなるとまた収入のない生活に逆戻りしてしまいます。
転職先の不満な点も我慢して仕事を続けられればいいのですが、それができなくて何度も転職を繰り返す方も多いです。
転職回数が多くなると、仕事の経験や実績もなかなか積めません。
その後、転職活動をしても給料や待遇が良くない企業にしか採用されないような悪循環におちいってしまいます。
入社前に内定先の企業の実情をすべて知ることはできません。
それでも時間や気持ちに余裕をもってよく調べて決断することができれば、良い転職先を見つけることもできます。
まとめ
退職後の転職活動のやり方についてまとめてみると、
・在職中もできるだけ転職活動はする
・退職したあとはすぐに転職活動を始める
・雇用保険の申請はやっておく
・書類選考や面接対策をやっておく
という点です。
退職後は転職先を早く見つけることが何よりも大事です。
仕事をしない無職の期間が長くなれば、仕事のスキルや仕事をする意欲も徐々に失っていってしまいます。
それは非常にもったいないです。
会社勤めの人は毎月安定した給料を得る代わりに「仕事を途切れさせずに働く」ことが前提になっています。
会社勤めの人は、経営者やフリーランスの人たちとは働き方が違うのです。
退職後に自由な時間ができると「今なら行きたかった旅行にいける!」と思って何日か旅行に出かけたり、仕事がないときに余暇を楽しみたくなります。
「毎日ずっと仕事をしてきたのだから、ここでちょっとぐらい休暇を取ってもいいよね」と考えますが…
遊んでいる期間が長く続くと気持ちがゆるんでしまい、それをまた引き締めるのは大変です。
多少の休暇はいいですが、仕事をしていた時の緊張感を保ったまま転職活動をしたほうがうまくいきますよ。
以上になりますが、転職活動をする際の参考にしてください。
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