地方に住んでいる方の中には「東京へ出て仕事をしたい!」と考えている方もいると思います。
東京に行きたいと思う理由としては…
「地元にいてもやりたい仕事がないため」
「会社の給料は高くないしキャリアアップも十分にできないため」
「ただ単に東京で生活してみたい」
など東京に行きたい理由は人それぞれあると思います。
しかし地元の会社に就職して、そこで生活の基盤ができてしまうと「仕事」や「生活する場所」を変えるのは大きな決断です。
「それでも東京へ行ってみたい!」と思ったときはどうしたらいいのか?
ここでは地方から東京へ転職する方法を紹介していきます。
東京は求人が多いけど求職者も多い
「東京にいけば仕事はいくらでもあるのか?」といわれれば当然、仕事はたくさんあります。
地方と比べても圧倒的に求人数は多いです。
全国の就職・転職サイトを見てみれば、東京での求人の数もほかとケタが違います。
でも「東京へ出て行って簡単に仕事が見つかるか?」というと、そうでもありません。
その理由は、東京は求人数も多いですが、それとともに求職者(仕事を求める人)も圧倒的に多いのです。
そうなると当然、条件のいい求人には優秀な人がたくさん応募してきて競争率も高くなります。
仕事に就けないわけではないですが、条件のあまりよくない派遣社員やアルバイトをすることになって、職歴を積む上でも不利になってしまいます。
スキルや実務経験や資格などがないと、あまり待遇のよくない仕事しか就くことができません。
「何も考えずに上京してきて仕事を探す」となると、就職活動もかなり苦労すると思います。
ただ、専門的な仕事や年収の高い仕事につきたいのなら、東京で仕事を探してみましょう。
やはりほかの地方とは違い、そうした仕事を探すのなら東京が圧倒的に有利になります。
東京で仕事がしたい場合
仕事をしている社会人が地方から東京へ行って仕事を探すには2通りあります。
それは、
・会社を退職して東京へ行ってから就職先を見つける
おすすめなのは「仕事をしながら東京へ行って転職先を見つける方法」です。
しかし状況によってはそれができない方もいますので「地元の会社を退職して東京で住むところを見つけてから就職先を見つける方法」も紹介していきます。
仕事をしながら東京へ行って転職先を見つける方法
おすすめなのは地方で仕事をつづけながら時間を見つけて転職活動をすることです。
この場合の転職活動の流れとしては、
1、在職中に東京の求人に応募する
2、面接の予定が入ったら東京へ行って面接を受ける
3、志望先の企業から内定が出たら承諾する
4、勤めている会社に退職する旨を伝える
5、東京の転職先の近くに部屋を借りる
6、転職先へ入社する
簡単に書くと、このような感じになります。
東京の求人の見つけ方
今はネットでいくらでも求人を探すことができます。
大手の転職サイトなどは東京をはじめとした首都圏の求人をメインに掲載していますので、それを見て東京の求人を探してみましょう。
スマホやパソコンを使ってグーグルで「転職サイト」と検索すれば「エン転職」「マイナビ転職」などが出てきます。
いくつかの転職サイトの求人を見て、そこから応募するようになります。
またハローワークを利用して東京の求人を検索することもできます。
今は全国のハローワークの求人をスマホやパソコンから閲覧することができるのですね。
地方のハローワークの求人検索用のパソコンからも東京の求人を閲覧できますし、求人に応募することも可能です。
ただ一部の求人情報は見ることができない場合もありますので、その場合は東京に行ったときに最寄りのハローワークに行って求人を閲覧してみましょう。
面接へ行くときに必要になる「交通費・宿泊費」
求人に応募して履歴書などを郵送して、書類選考に通れば次は面接です。
ネットを使ったWEB面接をおこなってくれれば自宅でも面接を受けることができますが、それもまだ一部の企業しか行なっていません。
そのため面接の予定が決まったら東京へ出向くことになります。
ここで必要になってくるのは交通費や宿泊費ですね。
地方から東京へ行くときには、その交通費だけでもけっこうかかります。
下の表は日本の各都市から東京までの片道の料金です。
高速バス | 新幹線 | 飛行機 | |
札幌~東京 | 9900 | 27960 | 31267 |
仙台~東京 | 2000 | 10890 | 17270 |
名古屋~東京 | 2000 | 11090 | – |
大阪~東京 | 2000 | 14450 | 26800 |
広島~東京 | 6000 | 19080 | 38600 |
福岡~東京 | 9300 | 22950 | 42287 |
(料金は航空会社や便や時期によって変わります)
(札幌~東京間の高速バスの欄はフェリー料金になります)
高速バスは飛行機や新幹線にくらべて料金が安いですが、バスに乗って長時間の移動になるために、それなりに疲れます。
東京へ行って面接を受けたら、また地元に帰ってくるため往復の料金が必要になりますし、面接があるたびに交通費がかかります。
ひとつの企業で面接が2~3回あったり、複数の求人に応募すればその分だけ交通費が必要になります。
そのため、面接は日帰りができてなるべく宿泊しないようにするとか、お金を節約するための計画を立てましょう(でも面接には遅刻しないように)。
東京に行ったときに2~3社の面接を受けることができるようにスケジュールを組むなどの工夫もしてみましょう(面接日時は会社次第となりますが)。
東京で宿泊するときはビジネスホテルやカプセルホテル、民泊やネットカフェなどを利用してもいいですね。
最近は完全個室のネットカフェも増えていますし、女性専用カプセルホテルやネットカフェもあります。
安い料金で宿泊ができますので調べてみてください。
企業によっては土曜日に面接をしてくれるところもありますし、遠方からくる応募者に配慮して面接回数を少なくしてくれる会社もあります。
しかし仕事を休んで面接に行くようになることもありますので、その時は有給休暇を使うようにしましょう。
会社を退職した後に東京へ行って就職先を見つける方法
仕事をしながら転職活動ができない方は、退職してから東京に行って仕事を探すのもひとつの手です。
この場合の転職活動の流れとしては、
2、東京へ引越しをする
3、東京で仕事を探す
このようになります。
在職中の転職活動と違い、東京と地方を往復することもないので、交通費や宿泊費などはそれほどかかりません。
しかし東京に行ってからがけっこう大変です。
問題になるのは、
「マンションやアパートの賃貸物件が借りられるかどうか?」
「東京で仕事が見つかるのかどうか?」
という点です。
無職でマンションやアパートを借りることができるの?
まず東京に行く時点で仕事をやめているために「無職」になります。
無職になると賃貸物件を貸してくれない不動産屋も多くなりますが…
【HOMES】の「キーワードで絞り込む」に「求職中」と入れて検索してみると、2800件近くの物件が出てきました。
仕事を探している無職の方にも部屋を貸してくれる不動産屋は多いですね。
あとは東京都内の場所や家賃や間取りなどの条件を入れて物件を探してみましょう。
ただマンションやアパートの賃貸物件を借りる時は初期費用や保証人などが必要になります。
そのためのお金はしっかりためておくようにしたいですね。
そして部屋を借りることができても、即日入居可の物件でなければ入居までに1~2週間はかかることもありますから、そこも気をつけましょう。
またはマンスリーマンションを借りることもできます。
マンスリーは「月ごと」という意味で、短い期間だけ住むことを前提としたマンションやアパートのことです。
ここは無職の方でも部屋を借りることができますし、敷金や礼金などの初期費用がかからず保証人も必要ない物件も多いです(退去時に清掃代がかかります)。
部屋には冷蔵庫・テレビ・電子レンジ・洗濯機・ベットなどの家具や家電が置いてありますので、東京に出てきたときにはまずマンスリーマンションを利用してもいいですね。
ただ家賃は相場よりも割高ですので、求職中の間だけ住むようにして、就職して給料が入ってきたら賃貸物件に引っ越す方がいいでしょう。
シェアハウスもおすすめです。
こちらも敷金や礼金などはかからず保証人も不要で家具や家電付きの部屋が借りられます。
ほかの入居者と一緒に生活をするためキッチンやシャワー室やトイレなどは共有で、1~4人ぐらいの相部屋もあります。
最近はおしゃれなシャアハウスもたくさんありますので、「東京に出てきて人と触れ合いたい」「1人でいるのは寂しい」という方にはおすすめです。
東京の生活はハードルが高い?
地方と比べて東京は求人数は圧倒的に多く、今は人手不足もあって正社員や非正規(派遣社員やパート・アルバイト)の仕事を問わず求人数も多くなっています。
20~30代前半ぐらいなら未経験でも正社員の仕事が見つかるはずです。
東京に行きたい理由として「やってみたい仕事がある」とか「特にやりたいことはないけど東京で暮らしてみたい」など人によっていろいろとあるでしょう。
どうしようか悩んでいるのなら、思い切って東京に出てみることをおすすめします。
今のままずっと悩んでいてあとで後悔するよりも、できるときに挑戦してみたほうがいいですよね。
「東京で暮らしてみたい」という希望があるのなら、東京に出てきて仕事を探したっていいのです。
一度東京で生活してみて「自分に合わない」と思ったら、また地元に帰ることもできるのですから。
また地元を離れて東京へ行くときには、それなりの「覚悟」も必要になってきます。
地元での仕事やこれまでの生活を捨てて、親や友人とも離れて自分ひとりで生活するようになります。
生活スタイルもこれまでとは大きく変わりますし、知り合いがいなければ話をする相手もいなくなります。
身の回りのことは何でも自分で解決しないといけなくなりますし、寂しさにも耐えられるたくましさも必要になってきます。
東京に行く前は不安だらけだと思います。
しかし移住して2~3カ月もすれば、東京の生活になじんでしまう人がほとんどだと思います。
最初は戸惑うことも多いですが、そのうち普通に慣れてきてしまいます。
「東京は怖いところ」と思っている方も多いですが、治安が悪い地域もそれほど多くはありません。
一人でいる寂しさは最初はつらいときもありますが、慣れてしまえば一人暮らしが快適に感じるほどです。
また親元を離れて一人暮らしをすることで価値観も大きく変わると思います。
「住む場所」と「生活スタイル」を変えるだけでも、いろんなことが見えてきて自分で考えるようになってきます。
外から見ていると東京は華やかで憧れの場所だったけど、いざ住んでみると以前とは違ったいろんな感想が出てくるはずです。
人生の中でそういう経験も必要ですよね。
以上ですが、地方から東京へ転職する際の参考にしてください。
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