ブラック企業を見抜くための求人票のチェックポイントを解説

転職活動でブラック企業へ入ることは、なんとしても避けたいですよね。

しかしブラック企業も人を採用するために、外面だけはよく見せようとしています。

そのために初心者が見抜くのはけっこう難しい面があります。

でもよく観察すると隠せていない部分もあるのですね。

ここでは私がブラック企業を見抜くための求人票のチェックポイントを解説します。

求人に応募する前に、ぜひ求人票をチェックしてみてください。

 

ブラック企業を見抜く求人票のチェックポイント

求人票を見るときのチェックポイントとしては、

・年間休日が105日未満
・残業時間の記載があいまい
・固定残業(みなし残業)が40時間以上
・同業他社より給与が高い
・常に求人が出ている
・求人に怪しい文面がある

です。

それぞれ説明していきます。

 

年間休日105日未満

基本的にブラック企業は年間休日数が少ないです。

従業員をできる限り働かせようとするため、他社と比較して休日が少なくなります。

求人を見ると、年間休日が80日や90日などもよく見かけます。

労働基準法では、1日の労働時間が8時間の場合、年間休日が最低105日と定められています。

105日といったら、土曜日(52日)+日曜日(52日)+元日(1日)=105日

といった感じになります。

105日以下でも違法にはなりませんが、あまりに休日が少ない会社はやめておいたほうがいいですね。

休みが少なくなると仕事の疲れが取れませんし、生活に余裕がなくなります。

110日ぐらいでも、仕事の内容によっては少ないと感じることもあるでしょう。

年間休日数の理想は120日以上です。

土日休みの完全週休2日制で祝日も休みで、夏季休暇と冬期休暇があれば年間休日は125日ぐらいになります。

年間休日が多いほうがホワイト企業と言えます。

 

残業時間の記載があいまい

ブラック企業は労働時間が増えるために、残業時間が多くなります。

そのため求人に平均残業時間が明記されておらず、「残業あり」とだけ書いてある場合もあります。

あまり確認せずに入ってみたら、残業地獄だったなんてことも。

また「裁量労働制」と書いてあっても具体的な就業時間が示されていない求人も見かけます。

さらに「始業前の20分前に出社するように」と言われることもあります。

求人に残業時間について書いてなかったら、面接のときに詳しく聞いておきましょう。

・月の平均残業時間(または就業時間)の確認
・早出の労働時間はないか?
・もっとも残業が多くなる時期はいつなのか?
・残業代は全額支給してもらえるのか?

などはしっかり確認しておきたいですね。

 

固定残業(みなし残業)が40時間以上

固定残業がある会社は、残業時間についてよく確認しておきましょう。

固定残業は、一定の残業時間が盛り込まれており、労働時間が長くなる可能性があります。

固定残業があっても、月40時間より少なく残業代全額支給なら、場合によっては問題ないと思います。

ただ40時間以上になってくると、残業時間が多くて大変です。

また「設定された残業時間を超えた場合にも残業代は払ってくれるのか?」も確認しておきたいですね。

固定残業がある場合でも、ほとんど残業がなく、残業代だけが支払われるホワイトのような会社はあります。

逆に、固定残業時間分を常に働かせる会社もあります。

この辺は面接官に固定残業の質問をして探りを入れてよく確認しましょう。

 

同業他社より給与が高い

求人を見て、給与が同業他社よりもかなり高い場合には気をつけましょう。

給与が高い理由は長時間労働で支えている可能性があります。

さらに給与が高いということは、仕事がキツい場合もあります。

それで仕事が長続きせずに短期間でやめてしまうことがあるのです。

また、固定残業がある場合は、残業代が月給に含まれますので月給が高額に見えます。

給与の高さにひかれることがありますが、給与の高さだけで選ぶのは危険です。

給与や待遇を総合的に見て、仕事が長続きしそうな会社に入った方がいいです。

そこで力をつけて次をめざすほうが、理にかなっています。

長期目線で力をつけていけば、いずれ大きな給与は得られますよ。

 

また基本給が低い会社はやめておきましょう。

例えば、

月給25万円(基本給10万円+〇〇手当3万円+△△手当4万円+××手当3万円+固定残業代5万円)

など基本給が低くて各種手当の額が大きい場合は気をつけたほうがいいです。

給与の7~8割以上の基本給があった方が安心できます。

会社の都合で手当を減らされることがありますし、基本給はボーナスにも影響してきます。

基本給は必ず確認しておきましょう。

 

常に求人が出ている

常に求人が出ている会社は要注意です。

そうした会社は、仮に人が入っても労働環境や職場環境などがあまり良くなく、人が定着しづらい可能性があります。

人が入っても、何らかの理由で短期で辞めてしまうため、常に求人が出ている状態になるのですね。

ですので転職サイトやハローワークの求人などは、常にチェックしておくことが大事です。

それで常に求人サイトに掲載されている求人がわかります。

自分が志望する業界や業種の求人だけでも、よく見ておきましょう。

求人をよく見ることで、転職市場の様子が見えてきます。

 

求人に怪しい文面がある

怪しい文面が求人や募集要項に書いてあったら、注意が必要です。

例えば、

・「夢」「希望」「仕事にやりがい」と書いてある
・「アットホームな会社です」
・「風通しがいい社風」
・年齢不問
・自称ホワイト企業
・入社お祝い金がある

など挙げればきりがないですが、こうした文面がある会社です。

基本的にブラック企業は安い年収で長時間労働なので、年収や待遇を正直に書いても応募者は集まりません。

そのため、あいまいでふんわりしたことしか言えないのです。

仕事内容や残業時間もそうですが、「ハッキリ示さずにあいまいな点がある」こともブラック企業の特徴です。

あいまいな点はそのままにせずに、採用担当者に質問して明確にして判断しましょう。

本当のホワイト企業は年収が高く、福利厚生が充実しています。

そしてそれを求人にもくわしく掲載しています。

 

そのほかのチェックポイント

そのほかのチェックポイントとしては、

・離職率が高い
・応募条件がない
・昇給がない
・有給休暇取得率を確認する
・会社の口コミサイトを確認する
・求人票と労働条件通知書に違いがないか確認する

などです。

こうした点もチェックしておきたいですね。

いかがでしたでしょうか。

求人からブラック企業かどうかを判断することは、ある程度できます。

しかし求人内容だけではわからないこともあります。

気になる求人は面接にいってみて、面接官や会社の雰囲気を見てみましょう。

内定が出た後も、気になる点は残さずに質問して慎重に決断してください。

以上になりますが、転職活動の際の参考にしてください。

「転職経験者のブログ」を書いている人

(やまよし おさむ)

東京のとある会社に勤務しています。
私自身もこれまで5度の転職経験がありますが、採用担当者の経験もあります。応募する側と採用する側の両方の経験がありますので、それを生かしてこのブログでは転職希望者に向けた情報を提供していきます。
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