「パソコンで履歴書を作成したいけど、作り方がわからない」という方もいると思います。
パソコンで履歴書を作成するのはむずかしそうに感じますが、文章作成ソフト「Word(ワード)」があると簡単にできますよ。
ここでは「パソコンのWordを使って履歴書をつくる方法」を紹介していきます。
履歴書は厚生労働省の履歴書テンプレートを使用しています。
Wordで文字入力ができれば、履歴書作成もむずかしくはありません。
転職活動やパート・アルバイトの応募でも利用できますので、履歴書を作成するときの参考にしてください。
Wordで作成した履歴書
下は厚生労働省のA4サイズの履歴書2枚です(クリックすると拡大できます)。
このような感じで作成できます。
厚生労働省の履歴書テンプレートの説明
これまでの履歴書には、性別の欄の「男・女」のどちらかに〇をする項目がありました。
「厚生労働省の履歴書」は性別の記載が任意になり、未記載でも可能になりました。
そしてこれまでの履歴書は右下に
「通勤時間」
「扶養家族数」
「配偶者の有無」
「配偶者の扶養義務の有無」
の欄がありました。
「厚生労働省の履歴書」はこれらの欄がなくなり、志望動機の欄が大きくなりました。
こうした違いがあります。
「厚生労働省の履歴書」は2021年4月から厚生労働省が推奨している履歴書です。
ここでは「厚生労働省の履歴書」で作り方を説明していきます。
Wordを使った履歴書の作り方
最初に履歴書のテンプレートをダウンロードします。
Googleで「履歴書 テンプレート」で検索すると、いろんな履歴書のテンプレートが出てきますが…
ここでは転職サイト「doda(デューダ)」の履歴書のテンプレートを利用して作っていきます。
dodaは5種類の履歴書のテンプレートがそろっており、それぞれ「Word形式」「Excel形式」「PDF形式」を選択できます。
パソコンで文字を入力する場合は「Word形式」か「Excel形式」のどちらかになります。
「PDF形式」は履歴書のテンプレートを用紙を印刷した後、手書きで書くための形式です。
dodaのテンプレートは「A4・2枚」と「B5・2枚」のみです。
「A3・1枚」はありません。
今はA4の用紙が一般的ですので、履歴書はA4の用紙2枚でも問題ないです。
履歴書をダウンロードする
最初に「doda(デューダ)」から厚生労働省の履歴書のテンプレートをダウンロードします。
下のWord形式(A4)をクリックします。
その後、「名前を付けて保存」の画面が出てきます。
ファイル名「rirekisyo_a4_mhlw」を「履歴書」に書き直してデスクトップなどに保存します。
デスクトップに保存した履歴書をダブルクリックします。
下のツールバーの「編集を有効にする」をクリックすると、文字入力ができるようになります。
下のようにWordで履歴書が開きます。
これで文字入力をしていきましょう。
履歴書の記載例
実際にすべての項目を入力してみました(画像をクリックすると拡大します)。
上の履歴書の内容はハローワークの「履歴書・職務経歴書の書き方」を参考にしました。
履歴書の書き方については上のハローワークのサイトを参考にしてもいいですが、dodaの「履歴書の書き方完全ガイド」がわかりやすいと思います。
よりくわしく知りたい方はそちらをごらんください。
次は文字入力の仕方をくわしく説明していきます。
文字入力の際の注意点
Wordの上にある「ツールバー」でよく使うのは、文字サイズの変更です。
履歴書のデフォルトの文字サイズは「10.5」ですが、項目に合わせて文字の大きさを変えましょう。
フォントは「MS明朝」を使いました。
作業ミスをしたときには「Ctrl」キーを押しながら「Z」キーを押すと、ひとつ前の状態に戻ります。
これはよく使うショートカットで、文字など入力ミスをしたときなどに便利ですので使ってみてください。
履歴書の保存の仕方は、左上の「ファイル」をクリックして「上書き保存」または「名前を付けて保存」をクリックして保存しておきます。
自動保存をオンにしておいてもOKです。
履歴書の文字入力のしかた
ここからはそれぞれの項目の入力の仕方を説明していきます。
日付
履歴書の左上の日付は、履歴書を記載した日ではなく提出日を記載します。
提出日とは郵送するときは投函する日、持参するときは持参日を書きます。
年号は西暦(202x年)と和暦(令和〇年)のどちらでもかまいません。
「日付」「生年月日」「学歴・職歴」「免許・資格」の年は、和暦と西暦のどちらかに統一しておきましょう。
ここでは時系列がわかりやすい西暦で書きました。
「x」の部分に数字を入力します。
数字を入力すると、余計な空白が増えていきますので、増えた分の空白は削除しましょう。
カーソル(点滅するたての棒)の左側の空白を削除するときは「BackSpace」キーを押すと削除できます。
また日付「202x年 x月 x日現在」は文字サイズが10.5です。
「202x年 x月 x日現在」をマウスで選択して文字サイズを12に変更しました。
文字サイズの変更は、上のツールバーの数字があるところで変更できます。
日付の右にある「←(左の矢印)」や「x」の下にある赤い線は印刷するときには消えますので、表示されていても問題ありません。
証明写真
証明写真を作成して上の図の場所に貼りつけます。
写真は無帽、上半身、正面でカラーで撮影します。
写真は3カ月以内に撮影したものにしましょう。
履歴書の証明写真のサイズは、縦4cm×横3cmです。
また写真の裏に名前をボールペンなどで軽く記入しておきましょう。
その際に、表面に筆跡が残らないように注意してください。
証明写真のつくるときは、証明写真のつくり方をごらんください。
氏名
「ふりがな」と「氏名」の入力は「中央揃え」にして文字を入力します。
「中央揃え」は下の赤枠の3つのボタンの真ん中を押してください。
「氏名」のひらがなのサイズは10.5のままです。
「氏名」の漢字の文字サイズは16ですが、ここでは28にしました。
文字サイズは上のツールバーで変更できます。
また「ふりがな」と「氏名」の漢字がなるべく上下でそろえてみてください。
キーボードの「Space」キーを押すとカーソルの右にある文字を右へ移動させることができます。
「BackSpace」キーを押すとカーソルの右にある文字を左へ移動させることができます。
これで「ふりがな」と「氏名」が上と下でそろうように調節してみてください。
「ふりがな」と「氏名」の漢字の位置がズレていても特に問題はないのですが、そろえたほうがきれいに仕上がります。
生年月日
生年月日の数字を入力します。
数字を入力すると、余計な空白が増えていきますので、増えた分の空白は削除しましょう。
カーソルの左側の空白を削除するときは「BackSpace」キーを押すと削除できます。
(満xx歳)というのは満年齢のことで、履歴書を記入する時点の年齢を書きます。
また「19xx年 x月 x日生(満 xx歳)」は少し文字が小さいので文字サイズを12に変更しました。
性別
厚生労働省の履歴書は性別が任意になり、未記載でも可能になりました。
性別を記載する場合には「男」または「男性」、「女」または「女性」と記載しておきましょう。
性別の文字サイズは14にしました。
また下の図の赤い〇のところにカーソルを置いて「BackSpace」キーを押して段落をなくしましょう。
そうすると性別の文字が枠の真ん中にきます。
現住所
現住所の「ふりがな」と「漢字」と「郵便番号」を入力します。
住所は都道府県名から、番地やアパート・マンション名なども省略せずに正しく書きましょう。
ふりがなは市区町村まで記入し、読みづらい漢字が入っている場合は、アパート・マンション名にもふりがなをふってください。
現住所のふりがなと漢字はそろえるのはむずかしいので、無理にそろえる必要はないと思います。
現住所の文字数が多くて書ききれないときは、文字のサイズを小さくして枠に収まるように入力してください。
連絡先
現住所と連絡先が違う場合は、連絡先の住所を記入します。
現住所と連絡先が同じときは、連絡先の欄には中央寄せで「同上」と書きます。
連絡先は「同上」と書く方が多いと思いますが、ハローワークの見本を見ると「eメールアドレス」が記入してあります。
ここではハローワークの例にならって、連絡先の欄に「eメールアドレス」を文字サイズ16で書いておきました。
「eメールアドレス」はフリーアドレスなどのスマホやPCでも閲覧できるメールアドレスを記入してください。
在職中の会社のメールアドレスは厳禁です。
連絡先を記入する場合は、eメールアドレスを書く欄がありません。
そんなときは本人希望記入欄にeメールアドレスを書いておきましょう。
連絡先の書き方
連絡先に実家の住所などを書くことが多いですが、連絡先の欄には「現住所以外に連絡を希望する場合のみ記入」と書いてあります。
現住所以外に連絡を希望しない場合にはeメールアドレスを書いておけば問題ありません。
連絡先への連絡を希望する場合は、上の例のように記入してみましょう。
連絡先が自分と違う名字の場合は「方」に住んでいる人の名字も書きます。
例えば「〇〇県〇〇市〇〇町四丁目5番地6号 山田方」などです。
自分と同じ名字の場合は住所のみの記載でOKです。
ふりがなの文字サイズは10.5に、連絡先は12以上に変更します。
郵便番号を入力すると(現住所以外に~)が下の段にズレてしまいます。
郵便番号の右の空白を「BackSpace」キーを押してつめてください。
右の電話の欄は「連絡先の電話番号」に書き換えます。
そして「Enter」キーを1回押して下の段に連絡先の電話番号を記載します。
電話番号の文字サイズは16にして「中央揃え」にしました。
電話
履歴書には「電話」の欄が上下に2つあります。
ここでは上の欄の「電話」の文字を「携帯電話番号」に書き換えます。
そしてその下に自分の携帯電話番号を記載します。
また下の欄の「電話」の文字を「固定電話番号」に書き換えます。
そしてその下に自分の固定電話番号を記載します。
固定電話番号がないときには「なし」と書いておきましょう。
両方の電話番号の文字サイズは16にしました。
電話番号が少し上に位置していますので、真ん中になおしましょう。
電話番号をマウスで選択すると、下の画面が出てきます。
赤枠の「中央揃え」を選択すると電話番号が真ん中に来ます。
上の「中央揃え」がないときは、
電話番号を入力してマウスで選択します。
下の画面が出てくるので、文字サイズを16にして、その下の赤枠の「中央揃え」を押します。
そして「行と段落の間隔」の「段落前に間隔を追加」を選択します。
これで電話番号が真ん中に来ます。
また下の欄に「連絡先の電話番号」を書くと「固定電話番号」が書けなくなってしまいます。
そんなときは固定電話番号は本人希望記入欄に書いておきます。
もしくは今は固定電話番号を持っていない方も多いので、記載する欄がないときは無理に書かなくてもいいと思います。
学歴・職歴の設定
学歴・職歴の文字サイズは10.5に設定されています。
これだと文字が小さいので文字サイズは12にしましょう。
1行ずつ文字サイズを変えていくのは面倒なので、最初に下のようにマウスで記入欄をすべて選択します。
その状態で文字サイズを12に変更しましょう。
そうすると変更が簡単です。
また「年」と「月」を入力すると、入力した数字が左に寄っているのがわかります。
下のように「年」と「月」を上から下までマウスで選択します。
そして中央揃えにしましょう。
学歴
学歴・職歴欄は、最初の1行目に「学歴」を中央揃えで入力します。
それから学歴を古い順に上から書いていきましょう。
学歴は「小学校入学」や「中学校入学」から書き始める方もいますが、この辺は決まりはありません。
学歴はハローワークの記入例にならって高校入学から記載しました。
高等学校、専門学校、短大、大学の学歴については「学部、学科、コース、専攻」も記載します。
大学受験浪人中の予備校等については記載しません。
また学校名や会社名を入力するときは、セルをダブルクリックしたあと「Space」キーを1回押して左に1文字分の空白をつくります。
そして学校名や会社名を書いたほうがきれいかと思います。
職歴
1ページ目
2ページ目
「学歴」を書き終えたら、「学歴」と「職歴」の間は一行あけましょう。
そして「職歴」の文字を中央揃えで入力します。
また、上の職歴にはくわしい職務内容が書いてあります。
勤務先の「事業内容・従業員数」「所属部署」「職務内容」や「異動・昇格・出向」等の経歴もなどをくわしく付記する方法もあります。
ただ職務経歴書を提出するのであれば、これらの職務内容は無理に書かなくても大丈夫です。
下のように、
職歴 | ||
20xx | 〇 | △△株式会社 入社 |
20xx | 〇 | △△株式会社 一身上の都合により退社 |
20xx | 〇 | □□株式会社 入社 |
20xx | 〇 | □□株式会社 一身上の都合により退社 |
以上 |
1行ごとに「入社」「退社(退職でもOK)」のみの記載でも問題ありません。
在職中に転職活動をしているときの書き方は、
職歴 | ||
20xx | 〇 | △△株式会社 入社 |
20xx | 〇 | △△株式会社 一身上の都合により退社 |
20xx | 〇 | □□株式会社 入社 |
現在に至る | ||
以上 |
上のように、在職中のときは「現在に至る」もしくは「□□株式会社 在職中」と書きます。
「雇用形態(正職員以外の派遣社員、契約社員、アルバイト、パート等」の場合は( )書きで記載します。
退職の理由については、「一身上の都合により退職」「出産のため退職」「帰郷のため退職」「会社都合により退職」などのように簡潔に記載します。
職歴を書き終えたら、最後に「以上」の文字を入力して右揃えします。
雇用形態の書き方など、職歴のくわしい書き方は学歴・職歴の書き方をごらんください。
免許・資格
「免許・資格」も文字サイズが10.5ですが、12に変更しました。
免許・資格が何もないときには「特になし」と書いておきましょう。
「特になし」のときは、最後に「以上」を書く必要はありません。
免許・資格は古い順に上から書いていきます。
すでに失効した免許・資格や、現在勉強中のもの、1次試験のみ合格、2次試験待機中などでも記載することができます。
そのほかに免許・資格ではないものの、応募先企業で活用できる「技能・技術」を持っている場合は、「※パソコン(Word、Excel)を実務で使いこなせます」などを記載することができます。
「免許・資格」の欄の最後に「以上」を右揃えで記入します。
「免許・資格」の欄にある「※」は「こめじるし」で変換できます。
免許・資格欄のくわしい書き方は、免許・資格の書き方をごらんください。
志望の動機、特技、好きな学科、アピールポイントなど
この志望動機の欄は改行する必要はなく、そのまま入力した分の文字が枠の中におさまります。
この欄も文字サイズは12にしました。
またこの欄は左側の文字が隠れて見えなくなってしまうこともあります。
そんな時は記入した文字をマウスですべて選択して、上のツールバーの「インデントを増やす」の右のボタンを押すと、左側の文字が見えるようになります。
志望動機はdodaの「志望動機の書き方」を参考にしてください。
職種別の志望動機の例文もありますので、それを参考に自分の志望動機をつくってみましょう。
本人希望記入欄
本人希望記入欄には上の図のように「勤務条件は貴社の規定に従います。」と記載するか、「〇〇職を希望します。」と応募職種について記載しましょう。
文字サイズは12に変更しました。
具体的な要望があるときには面接の時に採用担当者に相談した方がいいですね。
この項目は「本人希望記入欄の書き方」でくわしく説明していますのでごらんください。
これで履歴書の文字入力は終わります。
A4用紙への印刷の仕方
履歴書をすべて記入出来たら、プレビュー画面を見てみましょう。
左上の「ファイル」をクリックして「印刷」を選択すると、下のプレビュー画面が出てきます。
特に問題がなければ、左上の「印刷」ボタンをクリックします。
これで履歴書の印刷ができます。
コンビニでの印刷の仕方
自宅にプリンターがないときは、コンビニのマルチコピー機を使って用紙に印刷しましょう。
ここでは「セブンイレブンのネットプリント」の印刷の仕方を紹介します。
ネットプリントの仕様の詳細には「文書を印刷するときはPDF文書を推奨しています」と書いてあります。
ですので、まずは履歴書ファイルをPDF形式に変換します。
左上の「ファイル」をクリックして「エクスポート」を選択します。
下の「PDF/XPSの作成」ボタンを押すとPDFファイルに変換できます。
ファイル名「履歴書」にしてデスクトップなどに保存しましょう。
ファミリーマートやローソンで印刷する場合には、下の記事をごらんください。
・ファミリーマートやローソンでPDFファイルを用紙に印刷する方法
セブンイレブンのネットプリントの使い方
ネットプリントのサイトに行きます。
「個人のお客様」をクリックして、「ユーザー登録なしでプリントする」をクリックします。
次のページで「今すぐファイル登録」をクリックします。
次のページで「利用規約および個人情報の取扱いに同意する」にチェックを入れて「利用を開始する」をクリックします。
下の「ファイルの新規登録」の画面が出てきます。
1)プリント用紙は「普通紙にプリント」を選択します
2)青の「参照」をクリックして、PDF形式の履歴書ファイルを選択します
選択すると、赤枠の「履歴書.pdf」が表示されます
3)プリントの設定は、用紙サイズ「A4」を選択、カラーモードは「白黒」を選択します。
そして「登録する」をクリックします。
その後、8ケタのプリント予約番号が出てきます。
プリント予約番号をスマホのカメラで撮影するか、スマホやメモ帳にメモをしておきます。
「メール通知」でメールアドレスにプリント予約番号を送信することもできますよ。
そして近所にあるセブンイレブンに行きます。
セブンイレブンのマルチコピー機のメニューで「プリント」を押します。
そのあとに「ネットプリント」を選択します。
あとは8ケタの予約番号を打ち込んで「確認」を押します。
A3、A4サイズの白黒の用紙は1枚20円です。
A4の場合は2枚で合計40円になります。
支払いは現金かnanacoで支払いも可能です。
そして印刷します。
最近のコンビニのコピー用紙は、昔のようにペラペラに薄くはないので、履歴書用紙としても使えます。
印刷後はマルチコピー機の画面を、最初のメニュー画面に戻しておきましょう。
印刷した履歴書用紙はよく確認してください。
後は証明写真を貼れば完成です。
以上になりますが、Wordで履歴書を作成するときの参考にしてください。
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