フリーター生活をしている方は多いと思います。
しかしフリーターをしていると給料が少ないために、生活費などお金のことで困ることも出てきますよね。
「今月はお金がたりなくてどうしよう」という時はどうしていますか?
実際によくあることなのですが、フリーターとお金に関することを説明をしていきます。
フリーターが頼りにしているのは「自分の親」
フリーターは簡単に言うと、15~34歳のパート・アルバイトで生計を立てている方のことを言います。
でもパート・アルバイトの仕事は時給や日給が高いわけではないので、高収入を得るのはむずかしいですよね。
それほど収入が高いわけではないのに、なぜフリーターを続けようと思うのか?
これは私の個人的な感想ですが、長期間フリーターでいる方というのは「自分の親を頼りにしている」ところがあると思います。
思いあたるふしはありませんか?
もちろんそうでない方も中にはいます。
しかしフリーターで生活している人の中には、「どうにもならなくなったら親に甘えればいいか」という考えが根底にあるように感じます。
反対に「親など頼れる大人がいない」「自分の親を頼りたくない」という人は、がけっぷちに立たされているような気分で自分の将来のことを考えていると思います。
フリーターの中にはバイト代だけでは生活費が足りないので、親から金銭面の援助を受けている方もいるでしょう。
学生の時に親からお金の援助を受けるのはわかりますが、仕事ができる社会人になっても親から援助を受けていると…
確実に「自分を甘やかす」ことになります。
親からお金がもらえるため、バイトなどの仕事をあまりしなくても生活できるようになると、どうなるか?
私もそんな経験がありましたが、おそらく多くの人はあっという間にだらけていきます。
「親からお金をもらえるんだから、それほど働かなくてもいいよね」と考えて仕事をする気をなくしてしまいます。
そしてそんな生活がつづくと、本当に仕事をする意欲がなくなってくるのですね。
そのうち「親からお金を援助してもらえるのは当たり前」と思うようになったら、もう重症です。
そうなる前に何とかしましょう。
自分が病気やケガをして入院をして大きな治療費が必要になったり、ほかの理由で大金が必要になった時も親に頼るしかなくなってしまいます。
このように心のどこかで「自分の親を頼っているフリーター」も多いのではないでしょうか。
親が失業をしたり病気になった時はどうする?
親から金銭的な援助をしてもらって生活ができても、それがこの先も長く続くわけではありません。
親も歳をとってきて、病気やケガなどで働けなくなってしまうこともあります。
ほかにも会社の事情でリストラをされて仕事を失ったり、会社が倒産してしまって給料が入ってこなくなってしまうこともあります。
それだけではありません。
親は何も言ってこないけど、本当は職場での仕事や人間関係がつらくて悩んでいることだってあります。
でも、それを子供には隠していて、毎日身を切るような思いで出社している人だっています。
また持病を抱えているけど、家族には心配をかけないようにだまっていて、からだが辛いけど毎日の仕事をがんばっている人もいるでしょう。
子どもが親に言えない隠し事はあると思いますが、それは親も同じです。
特に家計を支える立場になると「家族に簡単に弱音を吐けない」と考える方も多いのです。
同じ家でいっしょに暮らしていて、毎日親と顔を合わせていたとしても「自分の親のことをよく知らない」ということはよくあります。
また親から離れてひとり暮らしをしている時でも、そんな親の事情を知ったらショックを受けますよね。
親からすれば家計を支えてくれなくても、
「自分に何かあったときのために、学校を卒業したら就職して経済的に自立してほしい」
と、子供に対して思っているはずです。
自分の子供がずっとフリーターをしていると、親としても「将来はそれでやっていけるの?」と心配になってくるのです。
家族でもめる原因は「お金」が多い
「お金がなくても幸せ」と感じる方もいるでしょう。
お金持ちの人がみんな幸せとは限りませんし、貧乏でも家族の絆があって幸せな家庭もあると思います。
でもだいたい家族の間のもめごとは「お金」が原因で起こることが多いです。
毎日の食べるものや着るもの、住む家やその他の出費は、かならずといっていいほどかかります。
お金が足りなくて食べるものが手に入らなくなると、それぞれに不満がたまっていき、仲のいい家族の間でも関係がギスギスしてきます。
そして文句を言いあったりけんかをすることも多くなります。
そうした家庭内での衝突をさけるためにも、お金は必要ですし、お金を稼ぐことはとても大切なことです。
使いきれないほどの大金は必要ありませんが、「毎日の生活をしていくためのお金」と、「将来の何かあったときのためにためておくお金」は、最低限のあったほうがいいのですね。
親に頼りすぎてしまうと…
親の「病気」や「事故」あるいは「会社の倒産」や「リストラ」などで、それまでの家族の生活が一変してしまうこともあります。
家族の大黒柱がはたらけなくなって、収入がなくなって借金が増えてしまい、住んでいる家を手放してしまうこともあります。
それだけでなく毎日の食べるものにも困って、生活が悲惨になる家庭も実際にあります。
自分の親がいつまでも働けるわけでもなく、ある日突然、何かの事情で働けなくなってしまう事もあります。
そうなったときには、もう親からのお金の援助などは期待できません。
逆に子供は親を支える立場にもなります。
そのときにフリーターのようなギリギリの生活では、お金の面で支えることができないですよね。
それどころか親に依存しすぎたために、自分の生活もできなくなってしまい、家族全員が共倒れすることになってしまいます。
また親が定年退職した後に介護が必要になってくると、そのためのお金もかかるようになります。
その時のためにも将来のことはしっかりと考えておいた方がいいのですね。
フリーターでも生活ができてしまうけど
実際にアルバイトだけしていても、ある程度生活費は稼げますし、節約すればそれで生活することができてしまいます。
例えば、時給1000円のバイトを1日8時間働けば、 8000円の日給になります。
その仕事に1カ月のうち20日ぐらい入れば、
8000×20=160000
1カ月で16万円と、けっこういいバイト代になります。
企業によりますが、新卒で正社員で入社したときの給与はそれほど高くありません。
正社員よりもアルバイトをしていたほうが、給与の額が高い場合もあります。
でも「フリーターの方が給与はよさそうだな」と思ってはいけません。
それは最初だけの話で、仕事の経験を積んでいけば、正社員のほうが給与が増えていきます。
正社員になれば昇給やボーナスがあって年収も増えていきますし、福利厚生の面でもかなり恵まれています。
しかし、アルバイトは時給でもらえる額が決まっているので、働く時間を増やさない限りは、収入もほとんど増えません。
そのうち年収は大きな差がついてくるんですね。
下の表は2018年の「正社員」と「パート・アルバイト」のそれぞれの「年収」ごとの人数です。
「正規の職員・従業員」は正社員のことです。
男女計(万人)
正規の職員・従業員 | パート・アルバイト | |
総数 | 3476 | 1490 |
100万円未満 | 73 | 733 |
100~199万円 | 260 | 559 |
200~299万円 | 615 | 123 |
300~399万円 | 711 | 27 |
400~499万円 | 555 | 7 |
500~699万円 | 643 | 3 |
700~999万円 | 383 | 1 |
1000~1499万円 | 116 | 0 |
1500万円以上 | 23 | 0 |
「平成30年(2018年)労働力調査結果」(総務省統計局)第3表より引用
上のように「正社員」と「パート・アルバイト」の年収は大きな差が出てきます。
やはり正社員の方が多く稼げるのですね。
パート・アルバイトは「仕事の価値」が増えない
20代の時は、お金も時間も適度にあると、けっこう楽しいものです。
友達と遊んだり旅行に出かけたり、好きな趣味に没頭できたり、美味しいものを食べに行けたり、彼氏や彼女と会える時間も増えます。
けっこう時間を楽しむことができますが…
フリーター生活も切りのいいところでやめて、就職活動を始めてみましょう。
パート・アルバイトの仕事は、1時間あたりの自分の仕事の価値がほとんど増えません。
例えば「時給1000円」と書いてあれば、1時間あたり1000円の労働価値となります。
仕事内容が簡単なので時給もその値段で固定されているか、もしくは上がってもそれほど高くはなりません。
上がってもせいぜい100円とか200円ぐらいですよね。
同じ仕事を10年やっても、20年やっても、1時間あたりの仕事の価値はほとんど増えません。
本来なら1時間当たりの自分の仕事の価値を2000円…5000円…8000円と増やしていきたいところですが…
正社員ならともかく、パート・アルバイトの仕事でそんなことは期待できません。
そのうちに何かの理由で仕事がクビになったり、その仕事自体がなくなってしまうことも十分考えられます。
そしてまたバイトを探すけど、なかなかいいバイト先が見つからなかったり、採用されないこともあります。
もしバイトが見つかったとしても、それまでの仕事の経験は生かせず、最初から仕事を覚えることになります。
そんなことを繰り返していたら、お金もたまりませんし貧乏から抜け出せなくなりますよね。
フリーターは低所得者層へつながっている
将来につながる仕事の経験をする上でも、20代の時期は非常に重要です。
30歳まで高校生や大学生や主婦といっしょに、誰でもできるようなアルバイトの仕事を続けることもできます。
でも、そこから正社員の仕事に就こうとしても、かなり苦労すると思います。
求人に年齢制限は書いてありませんが、就職活動をすれば年齢を理由に不採用になることも出てきます。
これまでに仕事の経験や実績がなければ、企業の採用担当者は同じ未経験でも若い人のほうを選ぶでしょう。
就職先が見つからないため、アルバイトを続けることになって、そのまま歳をとっていってよけいに就職しづらくなります。
そんな状況になり、人によっては「一生独身でフリーター」「年収が低いまま」ということもあり得ます。
低所得のためにぜいたくすることもできず、結婚もあきらめたり、親の面倒を見るのも苦労します。
そうならないためにも、今からでも就職活動をして、後で後悔しないように将来設計を立てることをおすすめします。
フリーター生活は楽しくて気楽な面もありますが、そんな生活は長く続けるものではありません。
どこかで区切りをつけることを考えてみてください。
親が働いているうちに就職活動をする
フリーターを続けるよりも、親が元気なうちに就職活動をして安定した仕事を見つけることをおすすめします。
結局パート・アルバイトの仕事をしていても、職歴としては役に立ちませんし、お金を貯めるのもむずかしいのです。
それに親に生活費を頼りすぎると、自分を甘やかすことになってしまい、よけいに働きたくなくなってしまいます。
そうならないために正社員として働ける職場を見つけて、自立して生活していけるぐらいにはなっておきたいところです。
「就職なんてする気ないし、好きなことができる時間を失いたくない!」と思っていると、その代償をどこかではらわされることになります。
それがある日突然払わされることになるかもしれませんので、そこはよく考えておきたいですね。
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