フリーターの女性で将来は結婚を考えている方も多いと思います。
特に現在、付き合っている男性がいる時には、将来の結婚のことも考えますよね。
でも「フリーターでいることに関して、相手の男性や、男性の親からどう思われるのか?」も気になりますよね。
ここでは、女性フリーターに対する男性の言い分や本音を紹介していきます。
また、ここでは若年層(15~34歳)の「パート・アルバイト及びその希望者」を「フリーター」として説明します。
まずは女性のフリーターや非正規や正社員の人数から紹介していきます。
2019年の全国のフリーターの人数
下の表は、2009~2019年のフリーターの人数(万人)です。
ここからフリーターは2019年に全国で138万人いることがわかります。
出典:労働力調査(詳細集計) 2019年(令和元年)平均結果の概要(PDF:2,075KB)第6
グラフを見るとわかりますが、2013年以降はフリーターの人数が年々減ってきています。
2013年には182万人いたフリーターも、2019年には138万人になり、6年間で44万人も減っています。
フリーターは、かなり大きく人数を減らしていますし、今後も右肩下がりで減っていきそうです。
女性・男性のフリーターの人数
女性のフリーターは2019年に全国で72万人います。
女性のフリーターは2014年からガクッと大きく減っています。
特に2014年の99万人から、2019年には72万人になっています。
この5年間で27万人も減っているのですね。
グラフを見ると、今後も女性フリーターの数は減少傾向が続きそうです。
また、男性のフリーターは2019年に全国で66万人います。
男性のフリーターも減少しており、2013年の84万人から2019年には66万人になりました。
この6年間で18万人もフリーターは減っています。
女性の正社員雇用は増えている
下の表は2009~2019年の女性の「正規の職員・従業員(正社員)」の推移です。
注目したいのは、2015年からの赤色の折れ線グラフ(正社員数)と、紫色の棒グラフ(正社員の増減数)です。
出典:労働力調査(詳細集計) 2019年(令和元年)平均結果の概要(PDF:2,075KB)第1
2014年には女性の「正規の職員・従業員」が1,022万人でしたが、2019年には1,160万人となりました。
この5年で女性の「正規の職員・従業員」が138万人も増えているのです。
女性の正社員が、かなり増えているのがわかります。
もう少しくわしく見てみましょう。
下の表は年齢別の女性の「正規の職員・従業員」の人数です。
総数 | 15~24歳 | 25~34歳 | 35~44歳 | 45~54歳 | 55~64歳 | 65歳以上 | |
2015 | 1045 | 111 | 281 | 268 | 223 | 126 | 35 |
2016 | 1080 | 118 | 287 | 271 | 236 | 130 | 37 |
2017 | 1114 | 122 | 291 | 277 | 250 | 131 | 41 |
2018 | 1137 | 126 | 297 | 278 | 262 | 134 | 39 |
2019 | 1160 | 127 | 301 | 277 | 275 | 139 | 40 |
出典:労働力調査(詳細集計) 2019年(令和元年)平均結果 第1表
これを見ると、どの年齢層でも「正規の職員・従業員」が年々増えていることがわかります。
「フリーター」の年代になる15~34歳でも、女性の正社員の数は増えています。
15~24歳の年代では、2015年に「正規の職員・従業員」は111万人でしたが、2019年には127万人になり、4年間で16万人増加しています。
25~34歳の年代では、2015年に「正規の職員・従業員」は281万人でしたが、2019年には301万人になり、4年間で20万人増加しています。
特に大学等を卒業後、就職・転職をして企業でキャリアを積める25~34歳の年代の女性の正社員の人数は、2019年に300万人以上になりました。
今後も増加傾向にありますが、25~34歳は仕事の経験を積める大事な時期なので、できれば正社員として働きたいところですね。
女性の非正規は45歳以上で増えている
下の表は2009~2019年の女性の「非正規の職員・従業員」の推移です。
「非正規正規の職員・従業員」とはパート・アルバイト、派遣社員、契約社員、嘱託、その他の雇用形態ことを指します。
女性の「非正規の職員・従業員」も年々、増えています。
もう少しくわしく見てみましょう。
下の表は年齢別の女性の「非正規の職員・従業員」の人数です。
総数 | 15~24歳 | 25~34歳 | 35~44歳 | 45~54歳 | 55~64歳 | 65歳以上 | |
2015 | 1350 | 59 | 194 | 322 | 331 | 261 | 119 |
2016 | 1373 | 57 | 188 | 315 | 343 | 263 | 137 |
2017 | 1389 | 55 | 185 | 306 | 354 | 273 | 146 |
2018 | 1451 | 57 | 181 | 307 | 365 | 284 | 169 |
2019 | 1475 | 54 | 177 | 295 | 375 | 292 | 182 |
注目したいのは、「15~24歳」「25~34歳」「35~44歳」の若い世代の「非正規の職員・従業員」は年々、減少しています。
逆に、「45~54歳」「55~64歳」「65歳以上」の年代で「非正規の職員・従業員」の人数が増えています。
特に「65歳以上」で非正規の雇用が大きく増えていますね。
全体で見れば女性の「非正規の職員・従業員」は年々増えていますが、実際は若い世代の非正規は減っているのですね。
若い世代の女性はパート・アルバイトの仕事をしているフリーターの人数も減っていますが、派遣社員や契約社員などの非正規で働く女性の人数も減っているのです。
正社員とフリーターの年収の違い
下の表は、2019年の女性の年収と雇用形態別の雇用者数(万人)です。
正規の職員・従業員 | 非正規の職員・従業員 | パート・アルバイト | |
総数 | 2334 | 691 | 355 |
100万円未満 | 23 | 193 | 161 |
100~ 199万円 | 90 | 186 | 113 |
200~ 299万円 | 279 | 146 | 47 |
300~ 399万円 | 450 | 77 | 14 |
400~ 499万円 | 426 | 33 | 4 |
500~ 699万円 | 529 | 21 | 2 |
700~ 999万円 | 344 | 8 | 0 |
1000~1499万円 | 111 | 3 | 1 |
1500万円以上 | 21 | 1 | 0 |
出典:労働力調査(詳細集計) 2019年(令和元年)平均結果 第2表
これを見るとわかりますが、「正規の職員・従業員(正社員)」の年収は高いです。
「パート・アルバイト」は、年収199万円未満の人数が多いです。
「非正規の職員・従業員」は、年収299万円未満がほとんどです。
年収はあまり高くないですよね。
それにくらべて「正規の職員・従業員」は年収300~999万円の層が厚いです。
正社員で年収1,000万円以上稼ぐ女性もけっこういます。
「非正規の職員・従業員」や「パート・アルバイト」は年収が低い仕事が多く、それほど稼ぐことができません。
男性もそうですが、女性も正社員の仕事を見つけたほうが年収も高く、福利厚生も充実していて、簡単にクビになることもないため、安定した収入をのぞめます。
まとめ
ここまで紹介したことをまとめると、
女性の若い年代(15~44歳)の非正規の人数も減っている
女性の正社員の人数は年々、増えている
フリーターよりも正社員の方が年収が高い
ということです。
「彼女がフリーター」の場合の彼や周囲の反応
男性がフリーターだった場合、
「何でフリーターなの?」とか
「定職につかないの?」とか
「結婚する気はないの?」
など周囲の人から小言を言われることもあります。
付き合っている彼がフリーターの場合は、将来が心配になる女性もいますよね。
反対に女性がフリーターの場合は、周囲の反応は様々です。
付き合っている彼女がフリーターの場合の彼や周囲の主な反応としては、
フリーターではなく正社員として働いてほしい
という2択に分かれます。
それぞれの言い分を説明していきましょう。
彼女がフリーターでもまったく問題ない
「付き合っている彼女がフリーターでもまったく問題ない」という男性もいます。
フリーターはパート・アルバイトの仕事ですが、フリーターでなくても、正社員や派遣社員や契約社員や、なんなら無職でもかまわないという方もいます。
女性の仕事の雇用形態には、特にこだわりを持っていない男性も多いです。
これは女性が「妊娠」「出産」「育児」で時間を取られてしまうためという理由があります。
今は「育児」に関しては夫婦が協力して行うようになってきましたが、「妊娠」「出産」の時は女性は仕事ができなくなります。
産前産後休業や育児休業が取得できる企業も増えていますが、企業によっては休みがとりづらかったり、休みが短いということもあります。
そのため結婚を考えている女性には「時間に融通がきくフリーターでいい」と考える男性も多いです。
その代わり、仕事をして収入を得る役目は男性が受け持つようになり、その負担は男性に大きくなります。
それでもパートナーの女性には主に子育てや家事をやってもらいたいという方も多いでしょう。
これは「男性は仕事、女性は家事」という昔ながらのスタイルですが、仕事と家事を分ける分業という点では、合理的な方法なのです。
結婚するときに夫婦で話し合って、このように分業をする家庭も多いと思います。
こういう男性には、むしろフリーターとかよりも「家事全般ができて、金銭感覚もしっかりしていて、育児を任せられそう」という点が大きなポイントになりそうです。
共働きが当然と考えてる男性の場合は結婚相手の候補にならないですが、専業主婦を望む男性の場合は結婚相手の候補になってきます。
彼女はフリーターではなく正社員として働いてほしい
また「付き合っている彼女がフリーターではなく、正社員として働いてほしい」という男性もいます。
そう思う理由はいろいろあると思いますが、主に、
・夫が働けなくなった時のそなえのため
・向上心を持って仕事をしてほしい
・世間体が気になる
などの理由があります。
共働きで家計を支えてほしい
「彼女には結婚後も正社員として働いてほしい」という一番の理由は、経済的な理由です。
男性だけでは家計を支えるのは厳しいため、女性にもしっかり働いてもらいたいと思っている方も多いです。
上でも紹介しましたが、パート・アルバイトの仕事よりも正社員の方が年収は高く、福利厚生もしっかりしています。
しかし男性の正社員といっても、全員が高給取りではありません。
下の表は、2019年の男性の「正規の職員・従業員」の年収別の雇用者数です。
年収 | 正規の職員・従業員 |
総数 | 2334 |
100万円未満 | 23 |
100~ 199万円 | 90 |
200~ 299万円 | 279 |
300~ 399万円 | 450 |
400~ 499万円 | 426 |
500~ 699万円 | 529 |
700~ 999万円 | 344 |
1000~1499万円 | 111 |
1500万円以上 | 21 |
男性の正社員の年収は200~999万円ぐらいまでの層の人数が多いですが、500万円以上の高年収の層は40歳以上の年齢が高い方が多いです。
企業の勤続年数が長く役職についていたり、仕事の経験やスキルがある年齢が高い男性が高年収を得ています。
逆に20~30代の若手の男性は、正社員でもそれほど年収は高くなく、200~499万円の層の方も多いです。
結婚すれば自分の生活費だけでなく妻の分も稼がないといけないですし、さらに子供ができれば、家族が増えた分だけ生活費も必要になります。
年収200~499万円ぐらいでは生活が厳しくなる家庭もあるでしょう。
ましてや男性が非正規で雇用も安定せず年収も低かったら、なおさらです。
そんな時は妻も働いて収入を得て、家計を支えてくれたほうが助かります。
共働きの世帯は増えている
下のグラフは「共働きの世帯数」です。
青の点線が「共働き」の世帯
赤の点線が「男性が仕事をして、女性が専業主婦」の世帯
青の点線の「共働き」の世帯が年々増えていき、平成29年(2017年)には1,188世帯になっています。
逆に、赤の点線の「男性が仕事をして、女性が専業主婦」は641世帯にまで減少しています。
「夫は外で働き、妻は家庭を守るべき」という考え方は、年々減っていき、現在は共働きが当たり前になってきています。
下のグラフは「第1子出産前後の妻の就業経歴」です。
これを見ると、子供が生まれてからも育休を利用して仕事をしている女性が年々増えているのがわかります。
平成22~26年に第1子を出産した女性の28.3%は、育休を利用して就業を継続しています。
また、第1子を出産後に就業を継続した者の割合を見ると,「正規の職員」では69.1%であるのに対し,「パート・派遣」は25.2%にとどまっています。
夫が働けなくなった時のそなえのため
夫婦のうち、どちらかが働いて収入を得るというやり方だと、万が一の時は大変です。
家計を支えている夫に病気が見つかったり、ケガをしてしまい、仕事ができなくなるという可能性もあります。
そのために貯金をしたり保険に入る方法もありますが、病気やケガによる入院費や治療代も場合によっては高額になります。
さらに病気が治っても再発したり、後遺症が残って働くのが困難になる可能性もないわけではないのです。
「最悪、夫が仕事をできなくなって収入がなくなったら、今後の生活はどうなるんだろう…」と途方に暮れてしまいますよね。
まだ小さい子供がいたら、よけいにあせります。
そんな時に妻が収入の低いフリーターをやっていても、家計を支えにはなりません。
夫が働けなくなった時に正社員の仕事を探しても、仕事が見つからなかったり、なかなか採用されなかったり、採用されても年収が低い仕事しか見つからない場合もあります。
そうならないためにも、結婚後は女性も定職に就いて働いてほしいと望む男性もいます。
向上心を持って仕事をしてほしい
「一家の大黒柱の役割は夫にまかせて、自分はフリーターとしておこづかいを稼げればいい」と考える方もいると思います。
妻が働かなくても夫が稼いでくれますし、生活費に困らなければ夫に寄生して、このままフリーターでいたいという方もいるでしょう。
フリーターでいることに何か目的があるのならいいのですが、何の目的もなくフリーターとして働き、その立場に甘んじてしまったら…
「オレと結婚したら、彼女は専業主婦になって養ってもらえると思って、何も努力する気がないのでは?」と不安になる男性もいます。
そうではなく、将来の目標をもって働いてほしいと思っている男性もいるのです。
仕事がデキる女性の方がカッコよくて頼もしく感じたり、お互いに仕事をして成長しあえる関係をのぞむ男性もいます。
仕事をした経験がないため、お金を稼ぐ大変さや辛さを理解してくれない妻にウンザリすることもあるでしょう。
夫が生活費を稼ぎ、妻がフリーターとして稼いだ分は自分で使うだけだと、その不公平感が夫のかんにさわることもあります。
また20代のときは正社員として働き、仕事の経験を積むことで、今後の年収アップも期待できます。
その大事な20代の時期に、ただフリーターで過ごすというのは、非常にもったいないです。
20代でパート・アルバイトの職歴しかないと、30歳以降は正社員の仕事も見つからなくなりますし、見つかったとしても年収が低い仕事しか見つかりません。
「結婚後はフリーター」でいることに満足してしまい、将来のことをあまり考えておらず、夫に頼りきりの女性に嫌気がさしてしまう男性もいるのです。
世間体が気になる
基本的にフリーターのイメージは、あまりよくありません。
一般的にはそれほどイメージが悪くなくても、特に年配の方や、お堅い職業の家庭では毛嫌いする傾向もあります。
結婚相手の女性がフリーターをしていると知ったら、「将来のことをあまり考えていない」「安易に生きてきた人」という印象を持つかもしれません。
「学校を卒業して社会に出たら就職して働くべき」とか、「結婚したら専業主婦として夫を支えるべき」と考えている親御さんもいるでしょう。
そのため結婚する際に、男性の親からフリーターでいることを良く思われないこともあります。
また結婚相手の男性も「妻が〇〇でパートの仕事をしている」ということに不満を持つ方もいます。
なにかと世間体を気にする方もいるのですね。
そんなときには「ほかにやりたいことがあるから」とか「正社員の仕事を探している」「資格の勉強をしている」など、
「なぜフリーターをしているのか?」をしっかり説明できるようにしておきたいですね。
フリーターでも結婚はできる
ここまで説明してきましたが、「フリーターだから結婚できない」ということはありません。
ただ結婚すれば、これから2人で協力して生活していくことになります。
結婚後は子どもができるかもしれませんし、病気やケガもあるかもしれませんし、それぞれの親の介護があるかもしれません。
すべてにお金がかかります。
そのため夫婦2人が共働きではたらいてもいいし、どちらか片方が働いてもいいし、やり方は人それぞれです。
どうするのかは、夫婦でよく話し合って答えを出しましょう。
結婚後は経済的に自立した方がいい
私の個人的な考えでは、女性は結婚後も経済的に自立していた方がいいと思っています。
その理由は、基本的に経済力があった方が、夫婦の間で自分の意見が通りやすくなります。
結婚後は夫婦そろって協力して生活することになりますが、やはりどうしても、お金を稼いでくる方の立場が上になり、そちらの意見が通りやすくなります。
逆に稼いでいない方が自分の意見を言いづらくなってきます。
「欲しい服がある」とか「旅行に行きたい」と思っても、その分のお金を相手が出してくれなかったり、収入が少なかったらガマンするしかありません。
でも経済力があれば、ある程度は自分で自由に使えるお金も増えますよね。
また、万が一の備えにもなります。
結婚後の生活は常に順風満帆ではありません。
最初は夫婦の仲が良くても、途中から仲が悪くなって離婚を考える時もあるかもしれません。
夫が浮気していたとか、浪費グセがあって借金が多いとか、DVなどで離婚したいと思っても、生活費を相手に依存していて自分にお金がないと、その生活から抜けられません。
別れたくても別れられないという場合もあります。
自分で仕事をしてそれなりの収入があれば、離婚して別居することも簡単にできます。
無理してガマンする必要もなくなるのです。
それに自分の家族に何かあった時には、家族の生活を支えることができるので、生活レベルを下げるような事態も防げます。
自分自身や自分の家族を守るためにも、経済力は大事なのです。
今は正社員として働く女性も増えていますし、高い年収を得ている方も多いです。
また今後は人手不足や働き方改革で、企業の職場環境も大きく改善されていきます。
正社員でも残業時間が少なくなり、夫婦の育児休暇も普通に取得できるなど、子育てがしやすい環境の企業も増えてきています。
特に今後は、女性の社会進出がより増えていきますし、企業も人手不足の中で、より働きやすい職場をつくらなければ働き手が集まらず、生き残っていけなくなります。
これからは女性が働きやすい状況になっていきますので、それをふまえて、将来はどういうキャリアを積んだらいいのかを真剣に考えた方がいいのです。
そんな状況の中では、フリーターを続ける意味もなくなってきます。
何かほかにやりたいことがあって、一時的にフリーターを続けるのならわかりますが、意味もなくフリーターを続ける時代ではなくなってきました。
それは女性のフリーター数や非正規数の減少にもあらわれています。
今後の自分のためにも、将来の計画をしっかり立てていきたいですね。
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