「今の職場がイヤになったから他社に転職したい」というのは「逃げの転職」と言われています。
「逃げの転職はクセになるからよくない」と言われていますが…
しかし「逃げの転職」はブラック企業から逃げときなど、場合によっては必要になってきます。
ここでは逃げの転職を決断するタイミングを説明していきます。
これは私の個人的な考え方ですが、転職する際の参考にしてください。
逃げの転職を決断するときの判断基準
「仕事の量が多すぎる」とか「上司とまったく合わない」などの理由で会社から逃げたくなる時があります。
「この会社、マジでやめようか?」という判断は、
私の場合は、自分の心や体に不調を感じてどうにもならないときを判断基準にしています。
例えば「会社に行こうとするといつも気分が悪くなる」とか、
「ストレスのせいかずっと体が痛い、調子が悪い」と感じるなど。
そんな症状が出てきたら会社を退職することを考えます。
せっかく会社に入ったんだから、もう少し我慢して続けてみれば?
という人もいます。
確かに続けていればそのうちに会社に慣れてきて体調が良くなることもあります。
しかし逆に体調がより悪化してしまうこともあります。
そのうちに何年も病院に通わないといけないぐらいの痛みや後遺症を持ってしまうこともあるかもしれません。
そうなると仕事はやりづらくなりますし、今後はその痛みや体の不調と付き合っていかないといけません。
そして病院に通う治療代などのお金がかかります。
こうなってくると、その後の人生がかなりつらくなりますよね。
生きていく上で「損切り」は大事
株などの投資の世界では「損切り(そんぎり)」という言葉がよく使われます。
「損切り」とは、簡単に言えば「損失を最小限におさえる」ということです。
自分でルールを作って、それを超えたら即切るという方法です。
私の場合は、自分の心や体に明確な不調を感じたときです。
その時には決断して損切りします。
まずは上司に体調が悪くなったことを伝えて、休職や配置換えができるのであれば、それで対応します。
それが無理なときは、退職届を書いて上司に提出します。
もちろん仕事を続けていれば、不調が治るなど事態が好転することもあるかもしれません。
しかしそんなことを期待して仕事を続けて体を壊しては何もなりません。
自分で判断基準をつくって、それがやってきたら損切りするのです。
損切りする前に考えること
ただ会社に在籍するメリットはいくつかあると思います。
例えば「仕事の経験やスキルを身につけることができる」とか「年収が高い」というものです。
こうしたメリットは手放すのはちょっと惜しくなりますよね。
この辺は本人の判断次第ですが、会社にいるメリットと体の不調を天秤にかけて考えてみましょう。
それでちょっと辛くても我慢できそうなら期限をもうけて仕事を続けます。
無理そうだったら会社を辞めます。
そういう選択肢を考えてみてもいいですね。
ほとんどメリットを感じない会社だったら、自分の体が悪くなる前に早く辞めてしまった方がいいです。
自分のからだは何よりも大事なもの
会社を辞める時に「くやしい」という気持ちはあると思います。
「他の人はできているのに自分にはできなかった」と思うと、自信がなくなってしまいますよね。
そのためにやめる一歩が踏み出せないこともあります。
しかしそれで体の不調がより大きくなってしまったら、元も子もありません。
そんな時は自分の感情よりも自分の体を大切にしたほうがいいです。
会社員にとって自分の体は大事な資本です。
体が健康だから力や能力を発揮できて仕事ができるのです。
病気を抱えてしまったら十分な力が発揮できず、パフォーマンスが低下して仕事で十分な成果が出せません。
健康だからこそ自分の家族を助けることができるのです。
病気になってしまったら逆に家族に心配をかけることになってしまいますよね。
まずは自分の体を大事にすることです。
体が健康なら、後でいくらでも稼ぐことはできます。
撤退することは大事な戦略のひとつ
それに自分には合わない環境はあるものです。
自分に合わない環境でムリをして体調を悪くするよりは、自分が活躍できる場所を見つけてそちらに移った方がいいのです。
会社が変われば、人間関係や労働環境や待遇や給料がガラリと変わります。
そうした自分に合う会社を見つけて転職した方がいいのです。
「ひとつの会社に縛られず、自分に合わなかったら他社に移る」というのは大事な考え方です。
昔の日本人は戦争の時にどんなに不利な状況になっても、その場から撤退しませんでした。
「その場にとどまって守る」ことを重視したのです。
また、つい最近まで終身雇用が続いていました。
ひとつの会社で長く間はたらくことが美徳とされていたのです。
そのためか日本人は「逃げる」とか「ほかに移る」ということが苦手な人は多いです。
今でも恥ずかしいことと思われていて、まだ社会全体でなじまないのかもしれません。
しかし自分の不利な場所からは撤退をするということ。
または他の自分に有利な場所を見つけて戦うというのは、生きていく上で大事な戦略のひとつです。
それも頭に入れておきましょう。
逃げるは恥だが役に立つ
以前「逃げるは恥だが役に立つ」というドラマがテレビで放送されていました。
このドラマのタイトルの意味はご存知ですか?
これはハンガリーのことわざで「恥ずかしい逃げ方だったとしても生き抜くことが大切」という意味です。
今、自分がいる会社や場所にしがみつく必要はなく、ほかの会社に転職したっていいし、本当につらかったら逃げたっていいのです。
退職して逃げてしまうと、転職回数が増えてしまって次の転職先がなかなか見つからないということもあるかもしれません。
それでも体が健康なら挽回することはできます。
転職回数が増えることよりも、まずは健康第一です。
今後の自分のキャリアをどう作っていくのかよく考えて、粘り強く転職活動をすれば道も開けます。
自分自身を大切にして生き抜いていきましょう。
以上になりますが、転職する際の参考にしてください。
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