「上司と仲が悪い」が転職理由の時の面接での説明のしかた

転職活動の面接で転職理由を聞かれることが多いです。

転職理由として「職場の上司との関係が悪くなった」という方もいると思います。

職場の人間関係の悩みが転職理由と言うこともありますよね。

この場合は、面接でどうやって伝えらいいのか?説明していきます。

 

「上司と仲が悪い」が理由の時の説明のしかた

「上司と仲が悪い」や「パワハラがあった」など正直に伝えるのは問題ありません。

ただ伝え方に気をつけましょう。

転職理由の伝え方のポイントとしては、

・「正直に申し上げますと…」と最初に伝える
・ネガティブな理由は「きっかけ」として簡潔に伝える
・きっかけの後に志望動機をつなげる

という点です。

まず転職理由の言い方の例を挙げてみます。

面接官
面接官

転職活動をおこなっている理由は何ですか?

応募者
応募者

正直に申し上げますと、職場の人間関係が悪かったことが転職活動を始めるきっかけでした。それでより自分で働きやすい職場を探すために転職活動をしていました。転職活動中に御社の求人を拝見しまして、自分の経験が活かせる上に〇〇の仕事にも興味を持ちまして応募しました。

こんな感じの答え方にしてみましょう。

転職理由の伝え方のポイントを説明していきます。

 

「正直に申し上げますと…」と最初に伝える

冒頭の「正直に申し上げますと…」という言葉は、文字通り「正直に転職理由を伝えますよ」というアピールです。

面接官としては正直な転職理由が聞きたいはずです。

しかし転職理由は人間関係などネガティブな理由が多いです。

ネガティブな理由を隠そうとしてポジティブな理由だけにする人が多いですが、それとは差別化ができます。

転職理由を正直に話すということは、応募者に人間味を感じますし、好感を持ってくれることが多いです。

 

ネガティブな理由は「きっかけ」として簡潔に伝える

「ネガティブな転職理由を言うのは良くない」と言われますが、簡潔に言えば問題ありません。

ここでは「職場の人間関係が悪かったこと」で終えています。

ざっくりとした理由でいいのです。

最初からくわしく説明はしなくていいのです。

転職活動を始めた「きっかけ」は人間関係でしたと言えばいい。

転職活動を始めるのは、ささいなきっかけです。

きっかけという小さな始まりがネガティブな理由だったとしても、そんなに拒否感はないですよね。

 

これを聞いた面接官は、より突っ込んで聞く人と、それ以上は何も聞かずにスルーする人に分かれます。

スルーする人は転職理由にそれほど興味はないので、これ以上、人間関係の理由を深く説明する必要はありません。

ただ突っ込んで聞いてくる面接官もいますので、その答えを用意しておきましょう。

例えば、

面接官
面接官

人間関係が悪いとはどういうことでしょうか?

それに対して、

応募者
応募者

正直申し上げますと、上司との関係が良くありませんでした。上司と話し合いの場を持つなど努力をしてきたのですが、お互いに理解しあうまでには至りませんでした。その後は仕事にも影響が出てきましたので、ここは新しく環境を変えてみようと思いまして、転職を決意しました。

というように「上司と仲が悪い」とか「パワハラ」というワードを出さない言い方にしてみました。

または、

応募者
応募者

前職では業務内容と関係のないところで上司に叱責されることがありました。やめてもらえるよう伝えたのですが、改善が見込めませんでした。そうした職場環境では今後、勤め続けることはできないと判断しました。部署移動も考えましたが、それはかなわなかったので転職を決意しました。

ネガティブな人間関係の説明は、面接官が興味を持ってきたときに、詳しく事情を説明すればいいのです。

具体的に何があって、自分はどんなことに我慢ができなかったのか?

改善される見込みがなかったという事を伝えて、理解を求めるようにしましょう。

上司とそりが合わなかったエピソードを簡潔に考えておくといいですね。

 

きっかけの後に志望動機をつなげる

そのあとは「貴社を選んだ理由(志望動機)」を簡潔に付け加えましょう。

応募者
応募者

転職活動中に御社の求人を見かけまして、私の〇〇のスキルが役立つ思いまして応募いたしました。

ネガティブな理由だけで終わらずに、最後は志望動機につなげてポジティブな理由で締めるようにしましょう。

これで転職理由は完成です。

これに対して、

面接官
面接官

ウチの会社に入社して、上司と合わなかったらどうしますか?

と聞いてくる場合もあります。そのときは、

応募者
応募者

上司とそりが合わなかったことについては、私にも至らない点があったと思っております。もっと上司とよく話をしてお互いに仕事がやりやすい環境をつくっていくことが大事だと痛感しました。上司への気づかいや配慮を大切にしながら、これまでの経験を活かしていきたいと考えております。

すべて上司のせいではなく、自分にも至らない点があったと反省する。

そして改善のために行動したことや学んだことなどを伝えてもいいですね。

 

「職場の人間関係」は伝わらないことが多い

職場の上司との関係が悪くなったことが転職理由と言う場合があります。

ただ「職場の人間関係が悪い」という理由は、相手に伝わらないことが多いです。

 

なぜなら、人間関係の良し悪しというのは、どの会社にもあるものです。

しかし、そうした状況を説明されても外部の人にはわからないことが多いのです。

実際にその現場を見ていたわけではないですし、話だけでは伝わらないこともあります。

 

もしかしたら人間関係が悪い原因は、上司ではなく応募者本人にあるのかもしれません。

応募者は上司のいうことをあまり聞かない人で、まわりの同僚に対しても協力的ではない可能性もあります。

ベテランの面接官になると、その辺の詳細も聞き出します。

面接官
面接官

あなたは上司と仲が悪かったのですね。

など、応募者の側に立って本音を聞き出そうとします。

 

そして調子に乗ってしまい、

応募者
応募者

そうなんです。ウチの上司がどうしようもない役立たずで、部下に威張り散らして悪口ばかり言っていて本当に嫌になりました。

などベラベラとよけいな悪口までしゃべるとアウトです。

応募者の言うことは本当かもしれませんが、面接官からすれば、

面接官
面接官

上司や同僚など他人の悪口を言う人はあまり採用したくない。

と思いますよね。

 

「上司のパワハラが原因で辞めた」という理由

また上司のパワハラが原因で辞めたという方もいると思います。

面接官
面接官

前職をやめた理由は何ですか?

応募者
応募者

上司のパワハラがひどかったので辞めました。

面接官
面接官

それは大変でしたね。

パワハラには同情しますが、実際はどの程度のパワハラなのか面接官にはわかりません。

「本当にパワハラがひどいのか?」それとも「仕事ができないために上司に注意されただけ?」なのか…

応募者からの答えだけでは、第三者には判断がつきません。

 

もちろん詳細を説明して「これはひどいパワハラだ!」と面接官が納得すれば問題はありません。

しかし、どの会社でも仕事をする上で、多少の厳しさはあります。

中には、上司が気をつかって部下に注意をしたとしても、多少の厳しい言葉や態度でそれをパワハラととらえる人もいます。

 

どの程度で「パワハラ」と言われてしまうのか?

面接官にはその線引きがよくわかりません。

ですので、

面接官
面接官

ウチでも厳しく注意したら、すぐに辞めてしまうのでは?

と面接官に思われてしまい、こうした人を採用するのは避けたいと思う方もいるでしょう。

 

職場の人間関係は説明してもわかってもらえないことがあります。

また説明のときは、その状況を思い出して感情的になってしまい、企業や上司や先輩や同僚の悪口だけで終わってしまうこともあります。

 

応募者
応募者

悪いのは上司のほうで、自分は悪くない!

という言い方は、仕事の失敗やミスもまわりのせいにして、反省や改善をしない人と思われがちです。

「自分自身を客観的に見ることができない人」だと思われてしまい、評価も低くなります。

そうなると印象もよくないですよね。

 

さらに人によって耐えられる限度が違います。

応募者にとっては「耐えられない」と思うことでも、面接官からすれば「そのぐらいは耐えられそう」と思うこともあります。

両者にこの認識の違いがあると、いくら説明しても面接官には理解してもらえません。

そのため人間関係は説明がむずかしいのです。

ですので「どんな説明なら相手に理解してもらえるのか?」をよく考えておきたいですね。

以上になりますが、転職活動の面接の際の参考にしてください。

「転職経験者のブログ」を書いている人

(やまよし おさむ)

東京のとある会社に勤務しています。
私自身もこれまで5度の転職経験がありますが、採用担当者の経験もあります。応募する側と採用する側の両方の経験がありますので、それを生かしてこのブログでは転職希望者に向けた情報を提供していきます。
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