ネットやSNSや雑誌などを見ていると「稼げるおすすめの資格10選」などをよく見かけます。
実際にそれを見て「資格取得をしてみたい」と思った方もいると思います。
特にお金がないときは、よけいに資格にすがりたくなりますよね。
しかし世の中にはそう簡単に「稼げる資格」などはありません。
年齢に関係なく稼げる資格もありません。
そして「稼げる資格」に安易に手を出すと、お金や時間をムダにしてしまうことも多いです。
ここではその説明をしていきます。
「資格を取得したい」と考えている方は参考にしてください。
資格取得にお金と時間がムダになる理由
資格の取得にお金と時間がムダになる理由は、
資格取得には勉強する時間をつくらないといけません。
さらにテキストなどの教材費や受験料が必要になります。
スクールに通う場合はその授業料も払うことになります。
毎日2時間ほど資格の勉強して、テキストや受験料で10万円も使ったのに、結局その資格を利用することはなかった
という方も多いと思います。
そのようにして時間やお金をムダにしてしまうことがあるのです。
中には何十万円も支払って資格を取ったのに、取ってから「この資格は意味がなかった」と気づく方もいます。
また人にすすめられてセミナーに行って高額な料金を払ったけど、就職や転職には活かせなかったという方も。
自分のお金や時間をつかうときには、その投資先をよく調べることです。
人の言うことをうのみにしないで、自分で下調べすることは大事なので必ずやりましょう。
「稼げる資格はない」と言える理由
冒頭でも書きましたが、世の中に稼げる資格なんてものはないです。
だまされないようにしましょう。
その理由は、稼げる資格には大勢の人が群がるからです。
「あの資格があると、稼げるらしい!」とわかれば、多くの人がその資格を取得のために努力しますよね。
それでその「稼げる資格」を取得する人が多くなります。
資格取得者が多くなると、その資格が必要な求人に多くの人が応募してきます。
そのため応募しても競争率が高くて不採用になってしまうこともあります。
このように資格取得者が多い場合は、その資格自体の価値も下がってしまいます。
資格を持っているだけでは就職や転職で有利にはなりません。
決して「資格を取ったから稼げる」わけではないのです。
年収の差はかならず生まれる
資格を取得して仕事をしている人の中でも「稼げる人」と「稼げない人」に分かれます。
ここでは「弁護士の仕事」を例としてあげてみます。
弁護士は、予備試験や司法試験に合格することで弁護士資格が取得できます。
しかし、これらの試験は非常に難易度が高く、合格するのは非常にむずかしいです。
そのため、
司法試験に合格して弁護士になれば、年収もかなり高いだろうなあ。
というのが一般的な見方ですよね。
実際はどうなのか?
下の図は2020年の弁護士の所得合計です。
引用:日本弁護士連合会 公表資料 統計・調査 近年の弁護士の活動実態について
意外ですけど、弁護士になった方でも年収200万円未満の人は12.9%います。
年収200~500万円の人も19.0%います。
正直、それほど年収は高くありません。
一般のサラリーマンとあまり年収が変わらない弁護士もけっこういるのですね。
もちろん1,000万円以上を稼ぐ人もいます。
しかし弁護士になっても全員が必ず稼げるわけではないのです。
年齢や地域によって分かれてきますが、年収差というのはかならず出てきます。
弁護士の中にも競争があり、「稼げる人」と「稼げない人」というのは顕著に出てきます。
稼げる人は大きく稼げます。
反対に稼げない人はほとんど稼げないのです。
その他の資格は稼げるのか?
これは弁護士だけではありません。
資格をあつかうどの業界や業種でも同じです。
資格を活かせる仕事についている人たちの年収差は大きくひらいているはずです。
特に司法試験ほど難しくもなく、比較的簡単に合格できる資格は、収入の格差が大きいと思います。
例えば「簿記」「宅建」「ITパスポート」などの人気資格は、おおぜいの人が持っています。
ですので、その中での競争もはげしくなります。
その結果、稼げる人はごく一部の人のみ。
あとは低年収の人が大多数を占めているということも多いでしょう。
特に資格を取ったばかりで、その資格の活かし方や仕事の取り方などわかっていない人は低年収の階層に放り出されます。
それが現実だと思います。
資格を取って稼げる人とは?
それでは稼げる人はどんな人なのでしょうか?
それは資格を取得した上で実務経験を積んだ人です。
そうした人が大きく稼げるのです。
弁護士でも資格を取ってから長く実務経験を積んでいる人。
または自分の専門分野を見つけて大口の顧客を獲得できれば大きく稼ぐことができます。
資格を取ったからすぐに稼げるわけではないのです。
おそらく資格を取得しても実務経験がない場合は、最初は年収が一番下からのスタートになるでしょう。
そこから徐々に経験を積んで年収がアップするように努力するしかありません。
あくまでも資格取得はスタートラインに立てる権利を得るだけです。
いきなり大きく稼げるなど思わない方がいいです。
資格の下調べをする
おすすめの資格を見つけたら、
Googleで「資格名 求人 地域名」で検索してみましょう。
例えば「認定ペットシッター 求人 東京」と入力して検索してみるのです。
その資格が必要になる求人数やそれぞれの求人が出てきます。
それをよく見てみましょう。
求人に掲載されている給料の額や待遇などをよく確認してください。
まずは資格を取る前に、その資格にどれだけ需要があるのか調べてみることです。
こうした下調べは非常に大事です。
まずは疑いの目をもって見てみた方がいいです。
それで「資格を取得する価値はある」と思ったら、資格を取得する勉強を始めてみましょう。
反対に「資格を取得する価値はない」と思ったら、資格の取得はやめておきましょう。
「ない」と思ったときはバッサリと損切りしましょう。
ここまで説明してきましたが、世の中に「稼げる資格」などはありません。
またそれに手を出すと自分のお金と時間をムダにしてしまうことも多いです。
気をつけましょう。
過去にムダだった資格を取得したとしても、そこは「高い授業料を払った」と割り切って次に行った方がいいです。
以上になりますが、資格取得の際の参考にしてください。
コメント