退職してからの転職活動は8つのデメリットに気をつけて

転職活動は「会社で働きながら転職活動をする」という方が多いと思います。

在職中の転職活動は毎月の給料が入ってくるため、生活費に困るなどのリスクもないのでおすすめです。

 

しかし中には「在職中の転職活動ができない」という方もいます。

毎日、夜遅くまで仕事をしているために転職活動をする時間がなかったり。

仕事のいそがしさだけでなく、職場の人間関係で疲れてしまって「できるだけはやく会社を辞めたい」という方もいるでしょう。

 

退職後の転職活動を考えている方に、ここでは退職後の転職活動の8つのデメリットを紹介していきます。

退職後の転職活動は、どちらかといえばメリットよりも、デメリットの方を気をつけた方がいいです。

仕事をやめてから転職活動を考えている方は参考にしてください。

 

退職後の転職活動のデメリット

会社を退職した後の転職活動には短所(デメリット)があります。

ここでは8つのデメリットを紹介していきます。

それがこちら、

・退職後はやる気が出ないことがある
・収入がなくなるため生活が苦しくなる
・失業保険はそれほど多くもらえない
・税金や保険料の支払いがある
・面接で退職理由を聞かれる
・不採用の通知をもらうとショックが大きい
・志望度の低い会社で妥協してしまう
・失業保険をもらうと受給資格がリセットされる

という点です。

これらをそれぞれ説明していきます。

 

退職後はやる気が出ないことがある

会社を退職すると、これまでの仕事をする生活から解放されます。

そして、1日の時間を自分で自由に使うことができるようになります。

もう朝はやく起きて会社に出勤する必要はありません。

好きなだけ寝ていることができます。

そのほかにも友達と遊びに行ったり、自分の好きなことをして夜遅くまで起きていることができます。

 

一人暮らしをしていればそんな生活に文句を言ってくる人もいません。

毎日好きなように過ごして、不規則でだらしない生活になってしまう人もいるでしょう。

そのうち自由になんでもできる生活がやめられなくなってきます。

 

仕事をやめた後の解放感で気が抜けてしまい、転職活動に身が入らなくなる方もいます。

仕事をしていたときは規則正しく生活していたけど、仕事をやめてしまうと生活が大きく変わります。

その生活の変化に気持ちがついていけなくなります。

 

そうなると転職活動をやる気がなくなってしまい、

困った顔

やらないといけないと思っているけど、やる気が全然出ない。

という状態になってしまいます。そして、

悩む女性

生活費がなくなってくるけど、いざという時は親に頼ればいいか…

とか、

困った顔

失業保険があるからまだ生活できるだろう。

など、

最初から逃げ道を考えて自分を甘やかすようになってくると危ないです。

そういう状態続いて何もやらなくなってしまう方もいます。

ある程度自由な時間を楽しんだら早く転職活動を始めるようにしましょう。

 

どこかで自分の気を引き締めることをお忘れなく。

退職してから1週間以内には転職活動を始めましょう。

すぐに始めたほうが気持ちもついてきますし、転職活動も短い期間で終わる可能性もあります。

 

収入がゼロになるため生活が苦しくなる

会社を辞めてしまうと、当然ですが毎月の給料やボーナスも入ってこなくなります。

そうなると生活費は、これまでにためていたお金を切り崩して使うことになります。

ためていたお金は今後、増えることはなく減っていくだけになります。

ですので節約することも考えないといけません。

 

また転職活動をするときには交通費などのお金もかかります。

何カ月たっても転職先が決まらなければ、ためていたお金はどんどん減っていき生活は苦しくなります。

ためていたお金がなくなり、借金生活に突入することもあるでしょう。

クレジットカードからお金を借りたり、親や知人から借金をしたり、アルバイトをしないと生活が維持できなくなる可能性もあります。

退職後の転職活動は、そうしたお金の面のリスクがあるのですね。

 

失業保険はそれほど多くもらえない

当面の生活費を失業保険に頼ろうと思っている方もいると思います。

しかし実際は、そんなに多くの金額はもらえません。

これまで会社からもらっていた給料ほどの金額は出ないのですね。

失業保険は、だいたい前職の給与の50〜80%ほどの金額しか出ません。

さらに給付日数は90~150日です。

この金額だけで生活するのは、厳しくなることが予想されます。

できる限り在職中に貯金をしておくことをおすすめします。

 

税金や保険料の支払いがある

また退職後は、

・国民年金
・国民健康保険
・住民税
・介護保険料(40歳以上)

を支払う必要があります。

在職中は会社に負担をしてもらい、給与から天引きされていました。

しかし無職になると、これらの支払いが必要になってきます。

これらの支払いも大きな負担になりますので、頭に入れておきたいですね。

 

面接で退職理由を聞かれる

在職中の転職活動でも退職理由は聞かれます。

しかし退職後の退職理由は「なぜ転職先を見つけてからやめなかったのか?」ということを面接で聞かれます。

それに対しての回答は用意していかないといけません。

前職に対しての不満を伝えることが多いですが、前職への悪口が過ぎると印象が良くないので気をつけたいですね。

また「退職後は何をしていたのか?」という質問も聞かれます。

それに対しての回答は「転職先を見つけていた」ということになると思います。

ただ退職してから半年以上などブランクの期間が長いと、それだけで選考で不利になってきます。

理由はできるだけ正直にしっかり考えておきたいですね。

 

不採用の通知をもらうとショックが大きい

応募した会社から不採用の通知をもらうと、「ダメだったか…」と気持ちは落ち込みます。

在職中の転職活動でも不採用になれば気持ちは落ち込みますが、それでもまだチャンスはあります。

仕事をしていて収入があって生活に困ることはないのですから。

気持ちを落ち着かせてからまた始めればいいのです。

 

しかし退職後の転職活動はそうはいきません。

ためていたお金や失業保険の支給が終わる前に、何とか転職先を決めないと生活ができなくなります。

そんな危機感もあるため、退職後の転職活動の不採用の通知は、心に重くのしかかることもあるでしょう。

「もしかしたらこのまま転職先が決まらないのでは?」と悩むこともあると思います。

退職後の転職活動は、このように心理的に余裕が持てなくなる可能性もあるのです。

 

志望度の低い会社で妥協してしまう

退職後はためておいたお金を使って減っていくだけになります。

そして転職活動を続けられる期間もかぎられてきます。

何でもいいから「結果」を求める気持ちも出てきます。

 

あまり待遇の良くない会社でも、「ウチに来ませんか?」と内定の返事をもらえたら、うれしくなって気持ちもゆらぎます。

そうなると、

悩む男
応募者

この先、待遇の良い会社から内定をもらえる保証はないし、金銭面でも余裕がなくなってきたので、内定をもらえたこの会社に入社しようか…

と気持ちがぐらつくこともあります。

 

しかしよく考えてみたら、その内定をもらえた会社は、年収や待遇は前の職場とあまり変わらないか、むしろそれよりも悪いのです。

でも「収入なしで転職活動している」という不安定な状態から逃れたいために転職先を決めてしまうことも多いのです。

 

そして、その会社に入社してみたら職場環境がよくありません。

待遇や条件も良くないために入社後から不満な点もいくつか目について嫌気がさします。

結局、短期間でその会社も退職してしまい、また転職活動を始めることもあるかもしれません。

そうなるとまた収入のない生活に逆戻りしてしまいます。

 

転職先の不満な点を我慢して仕事を続けられればいいのですが、それができなくて転職を繰り返す方も多いです。

転職活動をしても給料や待遇が良くない会社にしか採用されない悪循環におちいってしまいます。

そうならないように気をつけたいですね。

 

失業保険をもらうと受給資格がリセットされる

失業保険を一度もらってしまうと、雇用保険の受給資格がリセットされます。

次に失業保険をもらえるのは1年後です(自己都合退職の場合)。

ですので失業保険をもらって再就職できたものの、そこもイヤになってすぐに退職した場合は失業保険はもらえません。

その場合は自分のためたお金でやりくりすることになります。

以上が、退職後の転職活動のデメリットになります。

 

退職後の転職活動のメリット

ここからは退職後の転職活動のメリットを紹介します。

メリットは下の3つです。

・時間ができるため複数の求人に応募が可能になる
・失業保険(基本手当)や再就職手当などの支援金がもらえる
・有給休暇を完全に消化できる

という点です。

 

複数の求人に応募することができる

会社を退職してしまえば、もう出社する必要はありません。

1日の時間を転職活動に使うことができます。

そのため面接や説明会などの予定を自分がこなせる限り入れることができます。

 

在職中の転職活動と違い、複数の求人に同時に応募する時間の余裕ができます。

これではやく転職先を見つけてしまうこともできます。

応募した後に書類選考で落ちる可能性もあるので、どんどん応募していきましょう。

そして書類選考が通過した後の面接はかぶらないようにスケジュール管理もやっておきたいですね。

面接日時がかぶるときは面接日時の変更を申し出たり、志望度の低い会社は面接の辞退をしてもかまいません。

ただ面接の予定をたくさん入れると、応募書類の作成や企業研究する時間がなくなってしまいますので気をつけましょう。

 

失業保険を受給できる

また在職中に失業保険を支払っていれば、退職した後は失業保険を受け取ることができます。

そして早期に転職先を見つけることができれば「再就職手当」なども期待できます。

こうした点が退職後の転職活動のメリットになります。

 

有給休暇を完全に消化できる

在職中は次の転職先とのかね合いもあり、有給休暇を完全に消化できないときがあります。

しかし、次の転職先が決まっていないときは有給休暇を完全に消化することができますよね。

有給休暇を全部使ってから退職しましょう。

 

退職後の転職活動にやること

ここからは退職後の転職活動にやることを説明していきます。

転職活動をおこなう方は参考にしてください。

 

有給休暇中に転職活動をやる

退職してしまうと、自由に使える時間が一気に増えて生活も一変します。

その上にまた転職活動をやらないといけません。

そうなると、変化に対応できなくて、どうしていいか戸惑ってしまうことも多いです。

 

そのため、できる限りでいいので、在職中から転職活動を始めましょう。

転職活動のやり方を自分で調べておさらいしてみたり。

転職サイトや転職エージェントやハローワークへ登録をしたり。

求人を見るぐらいのことは仕事をしながらでもできます。

もう退職日が決まっているのなら、それに合わせて求人に応募して面接の予定を入れてもいいのです。

 

在職中から転職活動のやり方をしらべて行動をしていれば、退職後もスムーズに転職活動に取り組むことができます。

退職するときは自分の上司に退職する旨を伝えて退職届を書いて提出します。

その際には、退職日や有給休暇の消化についても上司と話し合って決めておきましょう。

そして自分の仕事の引き継ぎをして、退職日までに残りの有給休暇の消化をおこないます。

有給休暇が取れたときから、転職活動を本格的に始めましょう。

すぐに行動できるように準備しておきたいですね。

 

失業保険の申請をする

失業保険は再就職先が見つかるまでの生活費を国が支給してくれる制度です。

失業保険の基本手当が毎月支給されれば、生活する上でもかなり助かりますよね。

ですので会社をやめる前に失業保険の受給資格は確認しておきましょう。

 

退職後は在籍していた会社から「雇用保険被保険者離職票」が郵送されてきます。

2週間たっても離職票が届かないときは、会社に連絡して郵送してくれるように申し込みましょう。

そして離職票を受け取ったらすぐに最寄りのハローワークへ提出します。

 

離職票をはやく提出した方が基本手当もはやく支給されます。

失業保険の申請の仕方は、ハローワークの「雇用保険手続きのご案内」をご覧ください。

 

手続きのときにはこれらの持ち物が必要になります。

・雇用保険被保険者離職票(-1、2)
・マイナンバーカードなどの個人番号が確認できるもの
・写真(最近の写真、正面上半身、縦3.0cm×横2.5cm)2枚
・本人名義の預金通帳かキャッシュカード

手続きの仕方や必要なものは、上のハローワークのサイトでよく確認してください。

 

自己都合退職の場合

自分の意思で会社を退職をした場合は「自己都合退職」となります。

自己都合退職をしたときには、失業保険は「1カ月の給付制限期間」があります。

失業保険の基本手当は退職後すぐにはもらえません。

しかも7日間の待期期間や振込までの期間も入れると、1カ月ぐらい余計にかかります。

実際に失業保険の基本手当がもらえるのは、離職票を提出してから約2カ月ほどかかります。

 

その待っている間に短時間のバイトなどはできますが、これまでためたお金を切り崩して生活するようになります。

ですので最低でも2カ月分の生活費は事前に用意しておきたいですね。

できればそれ以上の貯金はあった方が生活に余裕ができます。

また失業保険の給付期間や毎月もらえる支給額も人によって違います。

雇用保険の給付額の計算」で調べてみてください。

 

まとめ

退職後は転職先を早く見つけることが何よりも大事です。

仕事をしない無職の期間が長くなれば、仕事のスキルや仕事をする意欲も徐々に失っていってしまいます。

それは非常にもったいないです。

会社勤めの人は月給を得る代わりに「仕事を途切れさせずに働く」ことが前提になっています。

会社勤めの人は、経営者やフリーランスの人たちとは働き方が違います。

 

また退職後に自由な時間ができると「今なら行きたかった旅行にいける!」と思って何日か旅行に出かけたり、仕事がないときに余暇を楽しみたくなります。

「毎日ずっと仕事をしてきたのだから、ここでちょっとぐらい休暇を取ってもいいよね」と考えますが…

遊んでいる期間が長く続くと気持ちがゆるんでしまい、それをまた引き締めるのは大変です。

多少の休暇はいいですが、仕事をしていた時の緊張感を保ったまま転職活動をしたほうがうまくいきますよ。

以上になりますが、転職活動をする際の参考にしてください。

「転職経験者のブログ」を書いている人

(やまよし おさむ)

東京のとある会社に勤務しています。
私自身もこれまで5度の転職経験がありますが、採用担当者の経験もあります。応募する側と採用する側の両方の経験がありますので、それを生かしてこのブログでは転職希望者に向けた情報を提供していきます。
更新中のX(旧Twitter)は下からごらんください。

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