転職活動は在職中におこなうのが理想です。
しかし中には「在職中の転職活動ができない」という方もいます。
毎日、夜遅くまで仕事をしているために転職活動をする時間がなかったり。
職場の人間関係で疲れてしまって「できるだけはやく会社を辞めたい」という方もいるでしょう。
そんな時でもあせって行動しないでください。
ここでは退職後の転職活動の8つのデメリットを紹介していきます。
退職後の転職活動は、どちらかといえばメリットよりも、デメリットの方を気をつけた方がいいです。
退職後に転職活動を考えている方は参考にしてください。
退職後の転職活動の8つのデメリット
会社を退職した後の転職活動には短所(デメリット)があります。
ここでは8つのデメリットを紹介していきます。
それがこちら、
・収入がなくなるため生活が苦しくなる
・失業保険はそれほど多くもらえない
・失業保険がもらえるのは2か月先になる
・税金や保険料の支払いがある
・不採用の通知をもらうとショックが大きい
・志望度の低い会社で妥協してしまう
・退職後はやる気が出ないことがある
という点です。
これらを説明していきます。
面接で退職理由を聞かれる
在職中の転職活動でも面接で退職理由は聞かれます。
しかし退職後の退職理由は、

なぜ転職先を見つけてからやめなかったのですか?
ということを追加で聞かれます。
それに対しての回答は用意しておく必要があります。
前職に対しての不満を伝えることが多いですが、前職への悪口が過ぎると印象が良くないので気をつけたいですね。
また

退職後は何をしていたのですか?
という質問も聞かれます。
これに対しての回答は「転職先を見つけていた」ということになると思います。
ただ退職してから半年以上などブランクの期間が長いと、それだけで選考で不利になってきます。
退職後の期間が長いときには理由をしっかり考えておきたいですね。
収入がゼロになるため生活が苦しくなる
会社を辞めてしまうと、当然ですが毎月の給料が入ってこなくなります。
そうなると生活費は、これまでにためていたお金を切り崩して使うことになります。
ためていたお金は今後、増えることはなく減っていくだけになります。
ですので節約することも考えないといけません。
また転職活動をするときには交通費などのお金もかかります。
何カ月たっても転職先が決まらなければ、ためていたお金はどんどん減っていき生活は苦しくなります。
ためていたお金がなくなり、借金生活に突入することもあるでしょう。
クレジットカードからお金を借りたり、親や知人から借金をしたり、アルバイトをしないと生活ができなくなる可能性もあります。
退職後の転職活動は、そうしたお金の面のリスクがあるのですね。
失業保険はそれほど多くもらえない
「当面の生活費は失業保険に頼ろう」と思っている方もいると思います。
しかし実際は、そんなに多くの金額はもらえません。
これまで会社からもらっていた給料ほどの金額は出ないのですね。
失業保険は、だいたい前職の給与の50〜80%ほどの金額しか出ません。
さらに給付日数は90~150日です。
この金額だけで生活するのは、厳しくなることが予想されます。
できる限り在職中に貯金をしておくことをおすすめします。
失業保険がもらえるのは2か月先になる
自分の意思で会社を退職をした場合は「自己都合退職」になります。
自己都合退職をしたときには、失業保険は「1カ月の給付制限期間」があります。
失業保険は退職後にすぐにはもらえません。
さらに7日間の待期期間や失業保険の振込までの期間も入れると、1カ月ぐらい余計にかかります。
実際に失業保険の基本手当がもらえるのは、離職票を提出してから約2カ月ほどかかります。
くわしくは自己都合退職した時の失業保険の振込日はいつになるのか?をご覧ください。
その間に短時間のバイトなどはできますが、貯金などを切り崩して生活するようになります。
ですので最低でも2カ月分の生活費は事前に用意しておきたいですね。
できればそれ以上の貯金はあった方が生活に余裕ができます。
税金や保険料の支払いがある
また退職後は、
・国民年金
・国民健康保険
・住民税
・介護保険料(40歳以上)
を支払う必要があります。
在職中はこれらを会社に負担をしてもらい、給与から天引きされていました。
しかし無職になると、これらの支払いが必要になってきます。
この支払いも大きな負担になりますので、頭に入れておきたいですね。
不採用の通知をもらうとショックが大きい
応募した会社から不採用の通知をもらうと、「ダメだったか…」と気持ちは落ち込みます。
在職中の転職活動でも不採用になれば気持ちは落ち込みますが、それでもまだチャンスはあります。
仕事をしていて収入があって生活に困ることはないのですから。
気持ちを落ち着かせてからまた始めればいいのです。
しかし退職後の転職活動はそうはいきません。
ためていたお金や失業保険の支給が終わる前に、何とか転職先を決めないと生活ができなくなります。
そんな危機感もあるため、退職後の転職活動の不採用の通知は、心に重くのしかかることもあるでしょう。
「もしかしたらこのまま転職先が決まらないのでは?」と悩むこともあると思います。
退職後の転職活動は、このように心理的に余裕が持てなくなる可能性があります。
志望度の低い会社で妥協してしまう
退職後はためておいたお金を使って減っていくだけになります。
そして転職活動を続けられる期間もかぎられてきます。
何でもいいから「結果」を求める気持ちが出てきます。
あまり待遇の良くない会社でも、「ウチに来ませんか?」と内定の返事をもらえたら、うれしくなって気持ちもゆらぎます。
そうなると、

この先、待遇の良い会社から内定をもらえる保証はないし、金銭面でも余裕がなくなってきたので、内定をもらえたこの会社に入社しようか…
と気持ちがぐらつくこともあります。
しかしよく考えてみたら、その内定をもらえた会社は、年収や待遇は前の職場とあまり変わらないか、むしろそれよりも悪いのです。
でも「収入なしで転職活動している」という不安定な状態から逃れたいために転職先を決めてしまうことも多いのです。
そして、その会社に入社してみたら職場環境がよくありません。
待遇や条件も良くないために入社後から不満な点もいくつか目について嫌気がさします。
結局、短期間でその会社も退職してしまい、また転職活動を始めることもあるかもしれません。
そうなるとまた収入のない生活に逆戻りしてしまいます。
転職先の不満な点を我慢して仕事を続けられればいいのですが、それができなくて転職を繰り返す方も多いです。
転職活動をしても給料や待遇が良くない会社にしか採用されない悪循環におちいってしまいます。
そうならないように気をつけたいですね。
退職後はやる気が出ないことがある
会社を退職すると、これまでの仕事をする生活から解放されます。
そして、1日の時間を自分で自由に使うことができるようになります。
もう朝はやく起きて会社に出勤する必要はありません。
好きなだけ寝ていることができます。
そのほかにも友達と遊びに行ったり、自分の好きなことをして夜遅くまで起きていることができます。
一人暮らしをしていればそんな生活に文句を言ってくる人もいません。
毎日好きなように過ごして、不規則でだらしない生活になってしまう人もいるでしょう。
そのうち自由になんでもできる生活がやめられなくなってきます。
仕事をやめた後の解放感で気が抜けてしまい、転職活動に身が入らなくなる方もいます。
仕事をしていたときは規則正しく生活していたけど、仕事をやめてしまうと生活が大きく変わります。
その生活の変化に気持ちがついていけなくなります。
そうなると転職活動をやる気がなくなってしまい、

やらないといけないと思っているけど、やる気が全然出ない。
という状態になってしまいます。そして、

生活費がなくなってくるけど、いざという時は親に頼ればいいか…
とか、

失業保険があるからまだ生活できるだろう。
など、
最初から逃げ道を考えて自分を甘やかすようになってくると危ないです。
そういう状態続いて何もやらなくなってしまう方もいます。
ある程度自由な時間を楽しんだら早く転職活動を始めるようにしましょう。
どこかで自分の気を引き締めることをお忘れなく。
退職してから1週間以内には転職活動を始めましょう。
すぐに始めたほうが気持ちもついてきますし、転職活動も短い期間で終わる可能性もあります。
以上が、退職後の転職活動のデメリットになります。
退職後の転職活動の3つのメリット
ここからは退職後の転職活動のメリットを紹介します。
メリットは下の3つです。
・失業保険(基本手当)や再就職手当などの支援金がもらえる
・有給休暇を完全に消化できる
という点です。
複数の求人に応募することができる
会社を退職してしまえば、もう出社する必要はありません。
1日の時間を転職活動に使うことができます。
そのため面接や説明会などの予定を自分がこなせる限り入れることができます。
在職中の転職活動と違い、複数の求人に同時に応募する時間の余裕ができます。
これではやく転職先を見つけてしまうこともできます。
応募した後に書類選考で落ちる可能性もあるので、どんどん応募していきましょう。
そして書類選考が通過した後の面接はかぶらないようにスケジュール管理もやっておきたいですね。
面接日時がかぶるときは面接日時の変更を申し出たり、志望度の低い会社は面接の辞退をしてもかまいません。
ただ面接の予定をたくさん入れると、応募書類の作成や企業研究する時間がなくなってしまいますので気をつけましょう。
失業保険を受給できる
また在職中に失業保険を支払っていれば、退職した後は失業保険を受け取ることができます。
そして早期に転職先を見つけることができれば「再就職手当」なども期待できます。
こうした点が退職後の転職活動のメリットになります。
有給休暇を完全に消化できる
在職中は次の転職先とのかね合いもあり、有給休暇を完全に消化できないときがあります。
しかし、次の転職先が決まっていないときは有給休暇を完全に消化することができますよね。
転職先が決まっていないときには、有給休暇を全部使ってから退職しましょう。
いかがでしたでしょうか。
退職後の転職活動にはこうしたメリットやデメリットがあります。
退職後に転職活動をする際の参考にしてください。
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