会社では辞めていく人がいるのは仕方がないことですが…
よく見ていると「ウチの会社ではいい人からどんどん辞めてしまっている」という場合もあります。
この場合の「いい人」とは、「仕事ができる人やまわりの人から慕われているやさしい人」とします。
実際にこうした人がやめていってしまうと、残された人はけっこう大変ですよね。
ここではいい人がやめていってしまう会社に見られるおかしな2つの特徴を説明していきます。
会社勤めの方はぜひ参考にしてください。
いい人が辞める会社は仕事量が多すぎ
いい人が会社をやめていってしまう1つ目の理由を説明していきます。
まず、いい人は仕事もできるために、上司や同僚からあてにされることも多いのですね。
そのために負担が増えることも多いのです。
例えば、
Aさんは仕事をするのがはやいよね。それなら、この仕事もお願いしようかな(仕事追加)。
仕事を早く片付ければ、また仕事を増やされる。これじゃ毎日残業ばかりで疲れるよ。
しかもどれだけ残業しても給料はほとんど増えない。これじゃ働き損だ。
または、
Bさん、お仕事中すみません。この仕事のやり方で聞きたいことがあるのですが…
ほかに社員に頼られるのはうれしいけど、人に教えていると自分の仕事の時間がなくなってしまって、結局夜遅くまで残業することになってつらい。
という感じで、いい人には何かと仕事が舞い込んでくることが多いのですね。
仕事を多く抱え込むことになり、その結果、疲れ切ってしまってこの職場をやめたくなってきてしまうのです。
仕事を多く抱え込んだ結果
「職場に不満があるときには、上司に相談すればいいのでは?」
という方もいますが、それを伝えたところで聞き入れてくれないことの方が多かったりするのですね。
会社も一応、社員に対して悩み相談などの面談などをおこないます。
職場で何か不満はありますか?
仕事の量が多すぎて大変なんです。仕事の量を減らしてもらえないでしょうか?
今は仕事が多くてねえ…。減らしてやりたいところなんだけど、もう少しガマンしてもらえないですか?
ほかの社員をフォローする時間が多くて自分の仕事ができないんです。
私たちもBさんには期待しています。ほかの社員が育つまでもう少しがんばってくださいね。
など、なだめたり理由をつけたりして、社員の不満を解決する方には持って行かなかったりするのです。
なので、
これは、何を言ってもムダだな。
ムダですね。
という考えに行きつきます。
そして1か月後…
会社辞めます。
会社辞めます。
となるのですね。
いい人がなぜ辞めていってしまうかというと、「会社や上司に何を言ってもムダだ」という考えがあるのです。
こうした会社も多いのではないでしょうか。
いい人が辞める会社は上司に問題がある
いい人がやめてしまう2つ目の理由は、上司と部下の関係です。
例えば、
今回、昇進するのはCさんです。
ありがとうございます!
やっぱり出世するのは上司に気に入られているCさんか。これじゃどれだけ頑張ってもこの会社で出世はできそうにないな。
出世できる人は仕事ができる人ではなく、上司に気に入られている人だったりするのです。
仕事ができるできないは関係なく、上司と相性が良かったり上司に愛想を振りまいてゴマをする人が出世することもあるのです。
丸投げする上司がいる
または、
今回の成果は私があげました!
上司は仕事をすべて私に丸投げしたくせに、仕事の成果だけは横取りしていくとか、ほんと信じられない。
上司は部下に仕事を丸投げして自分では何もせずに部下を平気でこき使う。
そして成果を上げれば部下の手柄ではなく自分の手柄として上層部に報告するという。
実際にそんなこともありますし、そんなことをされていたらイヤになりますよね。
パワハラする上司がいる
そのほかにも、
(パワハラしている自覚はないけど)職場に何か不満はある?
(パワハラしているオマエが聞いてくるのか?)いえ、特に不満はありません。
このようにパワハラなどのハラスメントしている上司が部下の悩みを聞いてくる場合もあります。
ここでよけいなことを言ったら自分の立場が悪くなるので、本当のことを言えるはずもないですよね。
人事に相談しても問題は解決しない
また人事部の人が相談に乗ってくれたけど、
職場に何か不満はありますか?
上司がセクハラしてくるので困ってます。
Bさん、ちょっと待って。オレがセクハラしているって?
人事に相談したことが本人にバレるとか、もう居づらいので会社辞めます。
相談内容が他の人に筒抜けになっていたら、意味がありません。
これでは言いたいことも言えないし、言ったとしても聞いてもくれないし、よけいに話がこじれて部下の立場が悪くなってしまいますよね。
人事が良かれと思って社員の面談をしたけど、話が漏れてしまい、それがきっかけで社員が辞めることになってしまったということもあるのです。
いい人が次々に辞めてしまった会社の末路
結局、社員に面談をおこなったとしても本音を聞き出せるわけでもないのです。
職場に何か不満はありますか?
(言ってもムダなので)特に不満はありません。
(言ってもムダなので)特に不満はありません。
そうですか。それでは今後もお仕事をがんばってください。
はい。(転職先の会社で)今後もがんばります!
はい。(仲間と会社をつくったので、そちらで)今後もがんばります!
という結果になってしまうのですね。
こうして仕事ができて、まわりの人に気づかいができるいい人ほど職場からいなくなっていくのです。
いい人は優秀なので、年収や待遇の良い転職先をすぐに見つけることもできますし、職場環境が悪い会社に長くいる必要もないのですね。
そうなると職場には仕事があまりできない人が残ります。
さらに人間関係も悪い意味で緊張感が増えてピリピリするようになってきます。
いい人がすぐに辞めてしまっても、それほど影響はないようにも見えますが、徐々に会社の生産性が落ちていって会社の業績も悪くなってきます。
仕事ができる人がいなくなれば、会社に残った人の仕事量が増えていって負担が大きくなります。
過労やストレスなどで体を悪くしてしまうこともあるでしょう。
さらに業績が悪くなればリストラや給料未払いなどの問題も出てきます。
本来、会社の戦力として重宝すべきだったいい人がいなくなると、とたんに戦力がガタ落ちして、会社全体も危うくなるなんてこともあるのですね。
辞める人は黙って辞める
職場に不満がある人は不満など言わずに突然、会社をやめていきます。
不満を正直に言っても何も変わらないし、言ったところで上司や上層部に話が伝わって目をつけられるリスクを考えたら何も言えません。
それだったら転職先を見つけて、そちらに移ってしまった方が手っ取り早いですよね。
退職する時に「会社に何か不満でもあった?」と聞かれるかもしれませんが、円満退職を希望していれば本音は言いません。
そして「辞める会社のことなど、もうどうでもいい」と思っている人も多いです。
特に会社や上司や同僚から冷たい扱いをされていた人は、会社に愛着など持っていないので、あえて不満点を伝えたりすることもないでしょう。
その結果、会社は何のフィードバック(改善点)も得られず、職場も問題を抱えたままとなります。
働いている時に信頼関係のない上司や人事から「何か不満はある?」と聞かれても、相手のことを信用できないので、うかつに本音など言わないのですね。
それに上司や人事も「ただの仕事」として社員に面談をして、上層部に報告したいだけの場合もあります。
社員に面談をすること自体が仕事ですので、それ以上のことはしません。
問題を改善することなんてめんどうですし、考えていないのです。
こうした理由でいい人は会社に嫌気がさして辞めていってしまうのですね。
いい人がやめていってしまう職場には、いろんな問題がひそんでいる可能性があります。
そうした会社に勤めている時には、情報収集をして自分の身の振り方を考えてみた方がいいですね。
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