簿記2級に受かる気がしないときは一体どうしたらいいのか?

「転職するために日商簿記2級の資格が欲しい!」という方もいると思います。

しかし簿記2級の勉強したり試験を受けてみて「これは受かる気がしない!」と気づくこともあります。

問題もけっこうむずかしく難易度の高い試験なので、途中で挫折したり無理だと思うこともありますよね。

そんな時はどうしたらいいのか?

ここでは主に20代の転職希望者に向けて、私の考え方を説明していきます。

 

日商簿記2級に受かる気がしないときは?

結論から申し上げますと、日商簿記2級に受かる気がしないときには取得をあきらめましょう。

「えっ!簿記2級取得をあきらめるの?」と驚くかもしれませんが、その選択肢もありです。

無理なときは見切りをつけて断念していいのです。

「合格寸前までがんばったのに?」と、これまでかけた労力や時間を惜しむ方もいらっしゃいますが、試験自体は今後いつでも受けることができます。

「のぼり始めた山はかならず頂上まで行かないと気が済まない」という方も多いですが、「途中であきらめて引き返す」という決断も時には必要です。

また簿記2級の難易度の高さを感じて「これは無理だな」と思ったときは、もう一度自分の目標をよく考えてみましょう。

私はいったい、何のためにこの資格を取るのか?

 

転職活動で必要なもの

「日商簿記2級を取得することが最終目標です」というのであれば、そのまま資格取得に向けて努力していきましょう。

しかし「日商簿記2級を取得して経理や事務の仕事に転職したい」というのであれば、話は変わってきます。

その場合、目的は転職です。

それを達成するために別の方法を考えればいいのです。

難易度の高い「日商簿記2級」という大きな山を苦労してのぼって越えていかなくてもいいのですね。

もっと楽に転職できる迂回ルートを探して、そちらを歩いていけばいいのです。

経理や事務の転職先を見つけることが目標なら、「簿記2級取得」という寄り道はしないで、転職活動をすることをおすすめします。

資格取得はいったん中断して、そうしたことを冷静に考えてみてもいいですよね。

 

大切なのは資格よりも実務経験

転職活動で重要なのは資格よりも実務経験です。

まずは企業に入社して経理や事務などの業務にたずさわり実務経験を積みましょう。

そして何年か経験を積んだら、より条件や待遇の良い企業へ転職します。

どの業種や職種でも同じように実務経験が重視されるのですね。

資格は転職の際に多少、有利になる程度です。

ですので、この際、日商簿記2級の資格は捨てておきます。

実務未経験や経験があまりないときは、簿記2級よりも比較的簡単な簿記3級を取得して、これで採用してくれる企業を探します。

採用してくれる企業がなかなか見つからないこともありますが、ねばり強く求人を探して応募していきましょう。

 

また未経験の簿記2級や3級取得者で採用してくれるのは20代までです。

もちろん例外もありますが、30歳以上で未経験の簿記2級や3級取得者を採用してくれる企業はあまりないと思います。

その場合は申し上げにくいですが、ほかのやり方を探した方がいいと思います。

 

日商簿記2級の難易度の高さ

ここで日商簿記2級の勉強時間と合格率を見てみましょう。

簿記3級程度の知識がある人が、独学の場合は250時間~350時間の勉強時間が必要になり、期間は4~6カ月程度になります。

簿記初心者の場合は、勉強時間の目安は350~500時間程度、期間は6~8カ月くらいです。(出典:ユーキャン 簿記2級の勉強時間はどれだけ必要?

とはいってもこれは個人差はあります。

おそらくそれ以上の勉強時間が必要になることもあります。

 

また2022年におこなわれた簿記2級の合格率を見てみましょう。

試験日 実受験者数 合格者数 合格率
2022.6.12 13,118名 3,524名 26.9%
2022.2.27 17,448名 3,057名 17.5%

出典:簿記2級受験者データ 商工会議所の検定試験

けっこう合格率が低いです。

試験も年3回しかありませんし、不合格になることも考えると資格取得に1年以上かかることも多いです。

1年の時間を簿記の勉強で使うよりも、就職して実務経験を積むことに使った方が有利です。

結局、ほかの人と差別化できるのは資格ではなく実務経験です。

 

日商簿記2級が必要な求人数はどのくらいあるのか?

日商簿記2級の求人数が実際にどのくらいあるのか調べてみました。

ここでは「ハローワーク」と転職サイト「リクナビネクスト」の2つの求人サイトで調べてみます。

2022年11月の時点では、

ハローワークの求人で「簿記2級」で検索した全国の求人数 3139件

三大都市圏の地域別では、
東京 549件
愛知 114件
大阪 308件

です。

けっこう求人数が多いですよね。

ハローワークのすべての求人票を確認したわけではないですが、簿記2級が「必須」という求人もありますが、「あれば尚可」という求人が多いです。

「あれば尚可」というのは、簿記2級を持っていれば選考の際に評価しますということです。

ということは簿記2級を持っていなくても採用されることもあります。

 

リクナビネクストの求人で「簿記2級」で検索した全国の求人数 574件

三大都市圏の地域別では、
東京 315件
愛知  47件
大阪  57件

です。

そのほかの転職サイトでも同じですが、応募の際に簿記2級を必須としている、または優遇している求人はそれなりに多いです。

ただ簿記2級を取得しないのであれば、これらの求人はあきらめましょう。

簿記2級を必要としないその他の求人もたくさんあるのですから、そちらに的をしぼりましょう。

 

簿記2級の勉強時間は仕事にまわす

20代の年齢の方は、まずは実務経験を積むことを一番の目標として転職活動を始めましょう。

業務未経験の場合、年齢はより若い方が企業側の受けもよく、採用される確率も高いです。

資格なしで転職活動を始めてもいいですし、比較的簡単な日商簿記3級を取得してからでもいいと思います。

「日商簿記3級でもOK」という求人もけっこうあります。

未経験の方は「年齢」と「やる気」でアピールするのです。

履歴書や職務経歴書に記載する志望動機や自己PRをよく考えて、面接対策もしっかりやっていきましょう。

経理や事務関連の仕事はやはり実務経験がある人が採用されることが多いですが、中には未経験者を採用してくれるところもあるはずです。

転職活動で不採用続きになったとしても、あきらめずにそうした企業を見つけていきましょう。

そしてはやく実務経験を積むことを念頭に置いて行動したいですね。

以上になりますが、転職活動の際の参考にしてください。

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「転職経験者のブログ」を書いている人

(やまよし おさむ)

東京のとある会社に勤務しています。
私自身もこれまで5度の転職経験がありますが、採用担当者の経験もあります。応募する側と採用する側の両方の経験がありますので、それを生かしてこのブログでは転職希望者に向けた情報を提供していきます。
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