日本の労働生産性が低い理由はコレでしょ!

働き方

ニュースでもたびたび取り上げられている労働生産性の話。

特に「日本は労働生産性が低い!」と言われています。

その理由のひとつとしては「効率がよくない仕事の仕方が原因」と言われていますよね。

「自分の仕事をはやく終わらせても仕事の量が増えていくだけなので、効率など考えず時間をかけてダラダラ仕事をするようになった」とか。

「定時を過ぎても上司が帰らないので、それに合わせて夜遅くまで残業」という企業も多いですよね。

「日本の企業は社員の働き方が効率的でない」と言われていましたが、実際にそれが労働生産性が低い原因なのか?

独自に調べてみました。

 

日本の労働時間と労働生産性はどうなっているの?

日本の正社員の労働時間

実際のところ、日本の労働時間はほかの国と比べても減っています。


データブック国際労働比較2018

1990年を過ぎたあたりからガクッと労働時間が減っていますよね。

実はこれはからくりがあります。

 

下の図からわかるように、90年代から非正規やパートの人数が増えたことで一人当たりの年間労働時間が減っています。

しかし正社員の残業時間はほとんど横ばいで変化がないのですね。

ということは、2016年までは正社員の労働時間は減っていないのです。

今もそうですが正社員が残業するなんて当たり前という感覚がありますよね。

2019年4月1日から働き方改革がはじまりましたので、それに合わせて正社員でも残業なしで帰宅できる企業が増えていくとは思うのですが…

どう変わっていくのか興味深いところです。

 

日本の労働生産性の順位

そしてこれは各国の労働生産性の順位です。

日本の労働生産性は1970年から2016年にかけても、ほとんど20位ぐらいが定位置で変化がありません。

1980年から2016年のトップ10内の国の顔ぶれを見てもほとんど変化がないですから、日本の労働生産性は昔から変わらないのでしょう。

 

「日本は労働生産性が低い!」ということはよく言われていますが、これは昔からのことなのです。

そして正社員の労働時間も労働生産性も高度経済成長の時からほとんど変わらず、ここまで来たのです。

経済が上向きの時は給料も上がりますので、長時間労働も仕方がない風潮もありましたが、経済が停滞する中で労働時間が変わらないとなると社員の不満もたまりますよね。

 

ドイツと日本の労働生産性と労働時間の比較

上の表からドイツと日本の労働生産性と労働時間を比べてみました。

労働生産性(順位) 労働時間
ドイツ 日本 ドイツ 日本
2000年 7位 20位 1450時間 2000時間
2010年 9位 20位 1400時間 1750時間
2015年 8位 20位 1350時間 1700時間

これを見るとわかりますが、日本よりドイツの方が労働時間が短く、労働生産性が高いです。

ドイツでは「1日の労働時間は基本的に8時間を超えてはならない」と労働時間が規制されています。

そのため2000年から2015年までの15年間で年間の労働時間を約100時間減らしているにもかかわらず、労働生産性の順位はほぼ変わりません。

 

日本も労働時間は減っていますが、これは非正規やパートの労働時間が減っているだけで正社員の労働時間は変わっていません。

そして労働生産性も変わっていません。

日本の方が長く働いているのに、いったい何が違うのか?

 

日本の労働生産性の低さは何が原因なのか?

日本の労働生産性が低い理由としては、

・労働生産性が低い業界(例えばサービス業など)が多い
・労働生産性の低い企業は労働時間が長い

があります労働生産性とは?

 

結局のところ企業がもうかる新しいビジネスモデルを生み出すことができず、生産性が低い分は労働時間の長さでカバーしようとしているのです。

なぜ日本はそんな国になってしまったのか?

いろいろ要因はあると思いますが、決定的な理由はこれでしょう。

 

新任CEOとありますが、ほかの国と比べて日本は企業の社長の年齢が60歳と高いです。

平均値ではなく中央値(数値を小さい方から並べたときに、真ん中に来るもの)になりますが、基本的に年齢はピラミッド型になりますので、60歳とその前後の年齢が多くなります。

世界の中央年齢は53歳ですが、日本のみが60歳と頭一つ抜けて年齢が高い。

比較対象のドイツは「西欧」に含まれますが、西欧は51歳と日本よりも10歳近く若いのです。

 

さらにこれも気になります。

ストラテジーアンドジャパン

2018年の新任CEOの女性比率が日本は0.0%です。全く増えていません。

「0.0%って、うそでしょー」

と思い、調べてみましたが、帝国データバンクによると、

2018年女性社長増加率は前年と比べて0.1%なので、あながちウソでもないようです。

日本は本当に女性社長が少なく、増加率も高くないのですね。

ほかの国は高いのに。

 

そして比較対象のドイツ(西欧)は5.4%と日本よりかなり高いです。

つまりドイツの企業の社長の年齢は50代半ばと比較的若く、新任女性社長の割合は日本より高いのです。

 

それに比べて日本は60歳以上のジイさんばかりということです。

 

だいたい日本の国会や地方の議会や経団連の顔ぶれを見ているとじいさんばかりですよね。

政治家も企業の社長もお偉いさんはジイさんばかりで、若い人や女性はあまり見かけません。

ということは、若い人目線や女性目線で経営をおこなう企業がほとんどなく、多様性が乏しく似たような企業が多くなる傾向があるのですね。

結局衰退しているこの国を牛耳っているのは「ジジイ」なんです。

 

なぜ「ジイさんばかり」だとマズいのか?

平日に街中を歩いているとお年寄りが多いことに気づきますし、テレビを見ても年寄り向けの番組ばかりなので、この国は老人が多い国なんだと気づかされます。

しかしこの国の中枢にいる政治家や企業の社長がじいさんばかりだと危機感を感じませんか?

 

これは東京商工リサーチの「2018年の全国社長の平均年齢」のデータです。

日本の社長の平均年齢は毎年上昇していき、2018年には平均年齢が61.73歳になります。

2018年の社長の年齢分布は年とともに高齢化が進み、構成比は60代が30.35%で最高だった。70代以上は前年比1.95ポイントアップし、28.13%と調査を開始以来、最高を記録した。60代は2013年以降、年々構成比を下げて30.35%。一方、30代以下は2.99%まで構成比を下げた。

日本の社長は60歳以上のじいさんが多く、70歳以上の社長も調査開始以来、過去最高だそうです。

アメリカのトランプ大統領も70歳以上ですが、このぐらいの年齢になると健康面の不安も出てきます。

急にポックリいってしまって社長が不在になったらどうするんでしょう。

そして社長の年齢は今後も上がり続けていくことがグラフからもわかりますね。

 

さらにこういうデータもあります。

緑の部分はそれぞれの業績の数字が一番高いところです。

30代以下や40代の社長は「増収」「増益」「黒字」「前期黒字」「連続黒字」の数字が高くなります。
逆に70代は「減収」「売上横ばい」「利益横ばい」「赤字」「前期赤字」「連続赤字」の数字が高くなっています。

特に「連続赤字」が10.65%って「はやく引退しろ」って思いますわ。

 

この数字を見ると明らかに、社長が高齢になれば企業の業績が悪くなることがわかります。

むしろ社長が30代以下のほうが企業の業績を上げているのです。

企業の業績が上がらないのなら、思い切って若い人に社長の座を譲って引退した方がいいのですが。

若い人の方がいろいろためして失敗することもあるでしょうが、企業の業績が上がる可能性がありますし、そのほうが社員のためにもなります。

年齢の若い社長が増えるのならまだ希望は持てますが、年々、社長の年齢が上がっていくばかりで、これで日本の景気が回復するなんてとても思えません。

今後も停滞する可能性の方が高いのではないでしょうか。

 

トップがジイさんだと社員はこうなる

60歳以上でも企業の業績を上げる人も中に入るでしょう。

しかしこのぐらいの年齢になってくると、体力の衰えや判断力や記憶力も鈍ってきて社長のような激務をこなすのがむずかしくなってきます。

 

また新しいことを学んだり企業の中に取り入れたりすることも面倒になってやらなくなってきます。

ジイさんになってくると徐々に融通がきかなくなってくるので、まわりには自分の言うことを聞くイエスマンばかりを集めて、部下の意見には耳を傾けることもなくなってきます。

性格も変なクセが出てきて頑固になってきたり自分の考えを曲げようとしなくなってきます。

街中でもそういうジイさん見ますよね。

 

そしてまた社長本人も判断力も行動力も若い頃より落ちてきているので現状維持を好みます。

その結果、新しいことにも関心が持てなくなり時代に変化に対処できなくなってしまうのです。

トップがそんな感じだと企業に変化が生まれず昔のままの社風や企業文化が残り、事業の効率化や生産性の向上などはできなくなってしまいます。

それで企業の業績を悪くしてしまうのですね。

 

社長
社長

AI?ロット?ブロックチェーン?むずかしすぎて訳が分からん!

とりあえず電話とFAXがあればそれで仕事ができるだろ。

社長
社長

ワシが若い頃は終電まで仕事をするのが当たり前だった。

朝から夜遅くまではたらいてこそ一人前と認められるんだ。

最近の若い奴は仕事に対する情熱がなさすぎる。

社長
社長

子供の送り迎えがあるから定時で帰りたい?そういうことはカミさんに任せておけ!男だったら仕事しろ。

この年代にはこういう人は多いですね。

 

企業のトップの社長がこんな感じだと、会社員は…

会社員
会社員

社長の考え方が古いから業務も効率悪いことばかりで、無駄な時間が本当に多い。それに年功序列のため上に意見を言いづらい。

会社員
会社員

労働時間が長くサービス残業は当たり前。給料も上がらないし将来が不安。

会社員
会社員

「女だから」と思われているのか出世できないし、給料も低い。

と、こんな感じでしわ寄せを食うのは企業の社員なんですよね。

たとえ有能でやる気のある社員がいても、トップの考えが変わらなければ企業は変わりません。

トップがジイさんになって能力が衰えて現状維持のままの企業というのは、徐々に沈んて行く船に乗っているのと同じようなものです。

そしてそれに合わせて社員も…

会社員
会社員

仕事の効率を上げてやっても仕事が増えるだけ。それならダラダラ遅くまで残業していた方がいいか。

という考えに染まっていってしまいます。

ある有能な社員は転職して出ていってしまい、残った人は士気の上がらない社内で沈むのを待つばかりという状況になってしまいます。

 

働き方改革の導入や新しいビジネスモデルの構築などは企業のリーダーである社長が覚悟をもって実行しないと本格的に進みません。

中堅の社員ややる気のある若手が声を上げたって、社長がその気にならなければ企業は変わらないのです。

企業が変化しないといけない時に、実行力のないとぼけたジイさんがトップではその下で働くのも不安ですよね。

 

過去の成功体験を捨てるのはむずかしい

60代以上の人は1970~80年代の日本が右肩上がりで経済が成長していたころに社会で働いていますので、当時のことをよく知っています。

その頃の日本経済の活況ぶりや世界で敵なしの経済力があったころの輝かしい過去を忘れられずにいるのです。

そんな時代を経験しているので「自分は仕事ができる人間だ!」と思っていて、けっこうプライドが高いと思います。

しかしこの時代は日本の人口が多いなど景気が上向く要素もあったためそれに乗っかれば企業も業績上げることができたので、経営手腕などはそれほど磨くことはなかったかもしれませんね。

またこれまで企業の業績を上げてきた自分たちの成功体験が時代の変化によって「今は通用しない」ということはあまり認めたくありません。

それはこれまでの自分のキャリアを否定することにもなりますから。

 

ただ最近は企業も利益を出すことがむずかしくなり、社員も疲れてきているので何とか企業を変革しようとは考えます。

しかしそう思いながらも、もう高齢になってくると大胆に改革することなんてできません。

企業内のいろんなしがらみもあるでしょうが、もはや大胆に改革をおこなうだけの気力や体力がないのです。

というよりは今までのやり方をすべて変えるなんて怖くて思いもつかないでしょうね。

 

その中で結局できることというのは、過去の成功体験からあまり逸脱しない小手先の改革ぐらいしかできないのです。

新しいビジネスモデルも過去の成功体験の延長にあるものぐらいしか実行できません。

それがたまたま当たったとしても昔のやり方の焼き増しみたいなものなので、それほど利益が出ることはありません。

 

働き方改革をおこなうにしても「長時間働くことが美徳」と若い頃からすり込まれているために、もうその考えから抜け出すことはできません。

労働時間を短くすることになんとなく抵抗を感じます。

「社員の労働時間を減らしたら会社のもうけが減るだろ」と、ジイさんは思ってしまいます。

そのため働き方改革をおこなっても中途半端なものになってしまいます。

会社員
会社員

残業は減ったけど、その分だけ手取りも減ってしまい生活が苦しくなった。

会社員
会社員

残業は減ったけど仕事の量は減っていないので、朝早く出勤したり家に持ち帰って仕事をするようになってしまった。

こんな感じで働き方改革をおこなってもまた別の問題で社員が不満を持つことも多いのですね。

 

古い価値観を持つ企業は今後も変わることはない

働き方改革で労働時間が減った結果、収入も減ってしまったという企業もあるでしょう。

それによって生活が苦しくなる人が増えて景気が停滞する可能性も出てきましたが…

「改革」というからには、それを実行すれば不満を持つ人も当然出てくるものです。

 

結局、残業があることを前提としたこれまでのはたらき方が日本の企業の首を絞めているのです。

今は労働時間の短縮と労働生産性を上げる方法を模索する時代になりました。

 

働く時間を短くして仕事の効率を上げていく。

それが給料アップにつながるのが理想ですが、それに近づける方法を考えないといけません。

業種によっては働いただけ儲かる仕事もありますが、それでも経営者が従業員の意見を尊重して働く時間を限定することが大事です。

働き方改革に文句を言う人もいますが、働き方改革を実践して業績を上げている企業は多いですし、働きやすいホワイト企業のうわさが広まれば人手不足の中でも人は集まってきます。

 

就職・転職する場合はそういう企業をしっかり見極めたいですね。

面接や内定が決まった時に「年収はいくらになるのか?」「従業員の待遇や働き方について」をしっかり説明できないような企業への入社はやめておいたほうがいいでしょう。

年収が低く労働条件が厳しいところや、採用担当者の説明があいまいでよくわからない企業には近づかない方がいいです。

また最終面接で社長が出てくる場合は、どんな人のなのかよく観察しておきたいところです。

 

従来のはたらき方から抜け出せない経営者や、その働き方にどっぷりつかって考え方を変えられない社員もたくさんいます。

悲しいですが特に年配の人が多いです。

そういう人が多い企業は今後も変わることはないでしょう。

 

今後の日本を変えていくのは、時代に変化に合わせてやり方を変えていける人や新しく働き始める若い人たちです。

社長が若くやる気のある企業は、社員のはたらき方に多様性があって時代の変化を取り入れているため、今後伸びていく可能性があるでしょう。

歴史のある老舗の大手企業よりも最近できたベンチャー企業の方が働きやすく将来性を感じることだってあります。

日本語の「カロウシ(過労死)」の言葉が世界で有名になり、労働環境がひどいと言われて、ほかの国から見放されそうなのが日本の現状です。

このままでは日本で働きたいと思う外国人も減ってしまいますし、その流れを何とか変えていきたいところです。

日本の正社員の労働時間は昔と変わらず長時間労働ですが、ドイツのように短くすることも十分可能だと思っています。

企業が利益を上げることを考えながら、なおかつ経営者も従業員もみんなが幸せと思える働き方を見つけられる時代になってほしいですね。

働き方
スポンサーリンク
このブログを書いている人

東京のとある企業で人事担当の仕事をしております。

応募者の面接担当を受け持つこともありますが、私自身もこれまで3度の転職経験があります。

応募する側と採用する側の両方の経験がありますので、それを生かしてこのブログでは転職希望者や新卒者に向けた情報を提供していきます。

山吉 治(やまよし おさむ)をフォローする
転職経験者のブログ

コメント

タイトルとURLをコピーしました