日本の平均年収はアメリカ、フランス、中国と比べて低いのか?調べてみた

働き方

「日本の会社員の平均年収はほかの国とくらべて高いのか?低いのか?」みなさんご存知でしょうか。

ニュースを見ると、

「日本の労働者の賃金は30年前とほとんど変わらない」

「アメリカや中国など世界の国の労働者の賃金は年々上がってきている」

と聞きます。

しかし日本にいると、ほかの国の事情がよくわからないですよね。

今はコロナ過で海外からの旅行者はほとんど日本に来ませんが、それ以前は中国や韓国や東南アジア諸国などから多くの海外旅行者が日本に訪れていました。

来日した旅行者は日本国内でたくさん買い物をしてくれるため、「ほかの国も豊かになったのかな」という感じはしますが…

実際はどうなのか?

ここでは2020年の日本とほかの国の会社員の年収をくらべてみました。

 

参考にした資料はリクルートワークス研究所の「5カ国リレーション調査」です。

ここでは

日本: 一都三県(東京、埼玉、千葉、神奈川)
アメリカ: ニューヨーク
フランス: パリ
中国: 上海

の4カ国(4つの地域・都市)の民間企業で働く大卒以上の30~40代の男女の年収を調査した表を紹介していきます。

また下は、これから紹介する表の用語の説明です。

用語 定義
無期雇用 雇用契約期間に定めのない人(主に正社員)
有期雇用 雇用契約期間に定めのある人(派遣・契約社員、パート・アルバイトなど)
エンゲージメント人材 「仕事にのめりこんでいる」かつ「会社の経営理念に共感している」人
一般人材 上記以外の人

では最初に日本の会社員の年収から見ていきましょう。

 

日本の会社員の年収

日本(東京、埼玉、千葉、神奈川)の平均年収は514.7万円です。

有期雇用(424.9万円)よりも無期雇用(566.1万円)の方が年収が高く、その差は141.2万円もあります。

またエンゲージメント人材(613.4万円)と一般人材(503.6万円)の年収は109.8万円の差がついています。

日本では有期雇用(派遣・契約社員、パート・アルバイト)の年収が低いことが問題にもなっていますが、あらためてみると無期雇用(正社員)の年収が高いことがわかります。

 

アメリカの会社員の年収

2020年6月は、1ドル=107円ぐらいですので、アメリカの会社員の年収を円に換算すると下のようになります。

「平均値」と「中央値」も円に換算しました。

アメリカ(ニューヨーク)の会社員の平均年収は1100.5万円です。

ニューヨークに住んでいる人は総じて年収が高いですね!

日本(東京、埼玉、千葉、神奈川)の平均年収が514.7万円ですので、ニューヨークは一都三県の2倍ぐらいの年収になります。

アメリカの都市部は住居費や物価も高いので出費も多くなりますが、それでも平均年収が4ケタです。

会社の経営者ではなく、会社員で年収3000万円以上の人もいるのですから驚きです。

そして、日本とは反対に、平均年収は無期雇用(965.2万円)よりも有期雇用(1130.4万円)の方が高いです。

 

フランスの会社員の年収

2020年6月は、1ユーロ=120円ぐらいですので、フランスの会社員の年収を円に換算すると下のようになります。

「平均値」と「中央値」も円に換算しました。

フランス(パリ)の会社員の平均年収は609.1万円です。

日本(東京、埼玉、千葉、神奈川)の平均年収が514.7万円ですので、パリは一都三県よりも平均年収は高いです。

そして日本とは反対に、平均年収は無期雇用(590.3万円)よりも有期雇用(626.9万円)の方が高いです。

フランスは有期雇用と無期雇用の平均年収の差が36.6万円です。

日本(141.2万円)よりも差が小さいです。

さらにエンゲージメント人材(632.4万円)と一般人材(589.4万円)の差が43万円と、日本(109.8万円)よりも差が小さいのも特徴です。

これはフランスの労働協約によって差が小さいようですね。

 

中国の会社員の年収

2020年6月は、1元=15円ぐらいですので、中国の会社員の年収を円に換算すると下のようになります。

「平均値」と「中央値」も円に換算しました。

中国(上海)の会社員の平均年収は446.7万円です。

日本(東京、埼玉、千葉、神奈川)の平均年収が514.7万円ですので、平均年収は上海よりも一都三県の方が高いです。

そして日本とは反対に、無期雇用(270.2万円)よりも有期雇用(465.3万円)の方が平均年収は高く、その差が190.5万円も開いています。

調べてみると、中国の労働契約は無期雇用を前提としておらず有期雇用がほとんどです。

実際に無期雇用者は629人中60人と少なく、長期で同じ企業につとめるということがあまりないようですね。

中国全体見ると、300万円以下の年収の人たちが全体の49.2%と約半数を占めているのですが、反対に900万円以上が11.3%と日本(9.6%)よりも多い。

中国は年収が低い人も多く、貧富の差が大きいのですが、年収900万円以上の富裕層に関してはもはや日本よりも中国の方が多いのです。

 

日本とアメリカ、フランス、中国が決定的に違う点

4カ国の年収の表を見て、日本とアメリカ、フランス、中国が決定的に違う点があります。

それは、

日本は無期雇用(正社員)の方が年収が高く、ほかの3カ国は有期雇用のほうが年収が高いという点です。

この点はまったく違います。

日本に住んでいれば「正社員の方が給料が高く、派遣社員やフリーターは給料が低い」というのが常識ですが、ほかの国では違うようです。

実際にアメリカでは、毎年の査定のときに雇用契約の条件について使用者と労働者が合意しなおすのが一般的になっています。

その際に、労働者が給与などの待遇について使用者に交渉できるため、有期雇用でも年収が高くなるのです。

さらに労働市場の相場賃金も給与に反映されるため、市場評価の高い人材ほど高い給与となる傾向があります。

そのため転職するときもスキルに合った給与相場の転職先を見つけることができます。

日本では正社員でも派遣社員でもフリーターでも個人で会社に賃金交渉することは、あまりありません。

賃金交渉をすれば職場の上司や同僚から不評を買う恐れがあるため、不満があっても交渉をすることはできませんでした。

しかし今後は少子高齢化で人手不足が進む中では、労働者の意見を取り入れていかなければ、会社も存続できなくなります。

日本企業の人事評価が変わっていくことを期待したいですね。

 

日本の平均年収は30年間変わっていない

下の図のように、日本は1990年から2020年までの30年は、「平均年収がほとんど変わらない国」といわれてきました。

上の図からもわかるように、日本の平均賃金は、ほぼ横ばいです。

平均年収だけでなく国内の物価や家賃もあまり変わりありませんので、それなりに生活ができてしまいます。

30年も変わらず同じような生活できるのは幸せなことでもありますが、変わらないことに安心してしまい、日本は変化が乏しく、変化に対応できない国になってしまった印象もあります。

世界を見ればアメリカのように年収が1000万円を超える国がありますし、世界の優秀な人がアメリカを目指すようになります。

当然日本で生まれた優秀な人もアメリカをめざす人が多くなり、相対的に日本は貧しくなっていきます。

実際に日本の貧困率もG7諸国でワースト2位になるまで高くなっています。

こうした事実をしっかりふまえて、今後の対策を考えていかないといけないのですね。

それでも、

「日本は徐々に貧しくなってきているけど、多くの人が『幸せ』を感じているなら、現状のままでもいい。『幸せ』なんて相対的なものだよね」

という方もいますが…

本当に貧しくなったときには、幸せかどうかを言っている余裕などありません。

生きていく上で、お金は大切です。

ここでは国ごとの年収の違いを見てきましたが、自分の将来設計などはしっかりと持つようにしたいですね。

働き方
スポンサーリンク
このブログを書いている人

東京のとある企業で人事担当の仕事をしております。

応募者の面接担当を受け持つこともありますが、私自身もこれまで3度の転職経験があります。

応募する側と採用する側の両方の経験がありますので、それを生かしてこのブログでは転職希望者や新卒者に向けた情報を提供していきます。

山吉 治をフォローする
転職経験者のブログ

コメント

タイトルとURLをコピーしました